昨日ボナパルトの童謡についてお話ししたので、今日はマザーグースのことを少し。
自分は本当はアンナの呪文にハンプティ・ダンプティの一節を使いたいと考えていました。
ハンプティ・ダンプティ へいにすわった
ハンプティ・ダンプティ ころがりおちた
おうさまのおうまをみんな あつめても
おうさまのけらいをみんな あつめても
ハンプティを もとにはもどせない
(谷川俊太郎訳)
これはなぞなぞ歌で正解は卵です。
ハンプティ・ダンプティは壊れた卵の擬人化ですが、あまりにも有名なキャラなのでへたに引用したら読者の混乱をまねくと思って引用はやめました。
ハンプティ・ダンプティは壊れた卵のなぞなぞ歌ですが、「失われた無垢」や「帰ってこない尊い日々」の暗喩歌のように感じることもあります。
たぶんそれは童謡の作者が全然考えていない要素です。
ナンセンスといいますか、無味な表現が企まずにまとう情緒にはかなわないといつも思います。
『アガルタのイオリ』第89話 ボナパルトがくるぞ
https://kakuyomu.jp/works/16818622176421206781/episodes/16818792438458265097