タイトルの通りだが、割と歴史上の人物『なろう系の主人公』に当てはまる人多い。
中国・戦国時代の策謀家、張儀(ちょうぎ)が読めば読むほど面白い人生で挫折からの見返してザマァ、さらに武力ではなく弁舌と知性だけで成り上がりという、この人の人生が最古のテンプレではなかろうか?という感じ。
なろう系フォーマットに当てはめてみた。
1. 【ステータス&ジョブ】
初期ジョブ: 旅の書生 / 無職(所持金ゼロ・貧民)
固有チートスキル:
【超高度人心掌握術(嘘とハッタリの極意)】(相手の欲望と恐怖を操り、真実のように嘘を信じ込ませる)
【不屈の舌(不死身の耐久パッシブ)】(どんなにボコボコにされても「舌さえ残っていればいい」と笑い飛ばす精神異常タフネス)
【連衡の弁舌】(敵対する連合軍を言葉一つで仲間割れさせ、個別に滅ぼす対人兵器)
2. 【序盤:理不尽な冤罪リンチ&「追放者」イベント】
物語の始まりは、才能はあるものの仕事がなく、貧困のどん底に喘ぐハードモード。
ある日、貴族の宴会に同席した際、身なりがボロいというだけで「お前、見た目からして貧乏そうだな!玉(翡翠)を盗んだだろ!」と身に覚えのない冤罪をかけられ、警備兵にめった打ち(笞打ち)にされて使い捨てのゴミのように捨てられます。
血だらけでほうほうの体で帰宅した夫を見た妻は、「勉強なんかして何になるの!頭が良くてもこんな目に遭うあなた様を見ていられない」と絶望しますが、張儀はニヤリと笑ってこう言い放ちます。
張儀: 「なぁ、俺の口の中に……『舌』はまだ残っているか?」
妻: 「え……残ってますけど……?」
張儀: 「なら十分だ。この舌一つで、世界をひっくり返してやるよ」
この「絶望からのメンタルお化け覚醒」は、まさになろう系の主人公のそれです。このセリフとかラノベ映えしすぎる。
3. 【中盤:親友(ライバル)による裏舞台の「裏切りプロデュース」】
行き場を失った張儀が頼ったのは、同じ師の元で学び、すでに他国で大出世していた天才・蘇秦(そしん)でした。
「いよいよ出世した親友が助けてくれるはず!」と期待して門を叩いた張儀ですが、待っていたのは「お前みたいな無能を雇う価値はない」という文字通りの泥を塗るような冷遇と門前払い。
激怒した張儀は、「ふざふざけんな、あいつを見返すために絶対に成り上がってやる!」と発奮し、敵対する大国・秦へ単身り込みます。
――実はこれ、すべて裏がありました。
親友の蘇秦は、「自分が束ねる反・秦連合(合従)を維持するためには、最強のライバルである張儀に秦のトップに立ってもらい、互いに張り合うことで世界を安定させる必要がある」と考え、あえて悪者になって張儀を奮い立たせ、裏で資金援助までして秦に送り込んでいたという、親友キャラの「実は主人公を裏で鍛え上げていた親友」の最高にアツい裏設定が隠されています。
4. 【終盤:世界をバグらせる「言葉のチート無双」】
秦の王(恵文王)の前に立った張儀は、その圧倒的な弁舌で王を魅了し、瞬く間に最高位の宰相へと大出世を果たします。
ここからの張儀無双は、エグさと爽快感が同居しています。
大国を騙す詐欺師ムーブ(楚の懐王をハメる事件):
敵対する超大国・楚に対して、「うちの国の一大領土(600里)をあげるから、あそこの国との同盟を切ってウチと組んでよ!」と甘い汁を吸わせる約束をさせます。
楚が喜んで同盟を破棄し、ウキウキで土地をもらいに行くと、張儀はすっとぼけて「え? 『6里』の間違いじゃね?」とシラを切ります。激怒した楚が攻めてくると、返り討ちにしてボコボコに粉砕。
命がけの敵地潜入イキリ:
怒り狂った楚の王が「土地はいらん! 張儀の首を差し出せ!」と要求すると、張儀は「じゃあ行ってくるわ」と、敵の首都に単身で乗り込みます。
そして、敵の王の愛人に直接取り入り、彼女の嫉妬心を煽るウソの噂を流すことで、王に「やっぱり張儀を殺しちゃダメだ!」と思わせ、まんまとVIP待遇で生還して見せました。
【なろう系としてのポイント】
武力で無双するのではなく、「徹底的なハッタリ」「心理誘導(詐欺レベルの交渉術)」「敵の裏をかく謀略」だけで、巨大国家の同盟をまるでオセロのようにパタパタとひっくり返していった張儀。
「理不尽な追放から始まり、最強の知略で世界の中心に登りつめ、かつて自分をバカにした奴らに極上のやり返しをする」という点で、張儀の人生は「頭脳戦・謀略系なろう主人公」の完全な原型と言えます。
これベースにタイトルつけるなら
『極貧の無職から追放・冤罪リンチを経て、最強の「口三味線(弁舌)」スキルで世界を騙し討ちにし、大国を手玉に取る最強宰相に成り上がった件』
ですかね?歴史物のガチネタでチートが事実とか面白すぎる。