自作「汝は人造人間なりや?2125 〜友情に、恋愛に、人間関係に、泣き、笑う、青春ドラマ。そこに人造人間は紛れ込んでいる?のか?〜」は青春SFです。
なので、青春について、自分なりに考えてみました。
大人になると若者的な青春からは遠ざかります。
青春の真っ只中にいない分、俯瞰してそれを見ていると思います。
逆説的に、自分が学生だった頃には青春の内実を捉えていた、というわけでもありません。
「青春って、言うほど実感できるものでもないよね」がスタート地点です。
なんとなく青春っぽいと、薄っすら思うことはありましたが、ちゃんと「これこそ青春だ!」と実感する瞬間は、正直、記憶にございません。
俗に「クラスの一軍」と呼ばれるような学生なら、そう言える機会が多くなるのかもしれません。
もちろん全員一軍の球団もサッカークラブもないわけで。
誰かが二軍三軍に、脇役になることで、集団も物語も成り立ちます。
自分も学生時代は一軍ではありませんでした。
その自認も、勝手なカテゴライズで、青春のデフォルメ化です。
それなのに、教室が社会の縮図のように錯覚し、そこでの成功や失敗が人格形成に大なり小なり影響し、大人になっても尾を引くわけです。
青春時代の経験が今の自分とまったく無関係とは言えません。
定義は曖昧模糊、感じ方は十人十色。
それなのに、各人にしっかりと利益や損害を与えてくるから、みんな青い春に光や闇を幻視するのでしょう。
友人関係に、恋愛関係に、総じて人間関係に悩んだり。
我関せず勉強や趣味や部活動などに没頭したり。
無為に時間を過ごすという無上の贅沢を味わったり。
必ずひとつにカテゴライズできるものでもなく、苦悩と熱中と逃避がグラデーションを帯びて混在します。
そんな青春時代を謳歌できなかった二軍三軍の人間こそ輝く領域が、文芸なのではないでしょうか。
葛藤や挫折や迷妄を抱えるほどに、書きたいことは増える気がします。
そう考えれば一軍ではない自分も悪くない気がします。
「汝は人造人間なりや?2125 〜友情に、恋愛に、人間関係に、泣き、笑う、青春ドラマ。そこに人造人間は紛れ込んでいる?のか?〜」
最新 第17話は、明日8/1(金)12時更新予定です。
よろしくお願いします。