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読者としての自分を解体する

昨日、久しぶりに書籍を一冊読みました。

そこで、昨今「X」界隈で騒がれている「冒頭がつまらない作品は読むに値しない云々」を受けて、書き手とてして、色々と悩む日々ですが、その悩みは果たして読者にコミットしているのか――
自分が純粋な読者として、
どういうプロセスで読む本を選定し、どういう心の動きの中で読了まで行くのか、観察しながら読書しました。

1、本の選定
 本を読む、ということは、自分の貴重な1~3時間程度を、その本に充てるということです。
 時給換算などと野暮なことは言いませんが、人生は有限。
 
恥ずかしながら、今回私が読んだ本を開示しますと――

『えっちな体質がバレたらヤンデレ化したライバル魔導士のつがいにされました』
著 こないだ陽日 (株)リ・ポジション 夢中文庫(2026/2/28)

で、kindle unlimitedのプログラム内の作品です。

表紙は、「ヤンデレ」と「つがい」が大きいフォント、「えっち」「ライバル魔導士」は中くらい、他は小さなフォントでほぼ目に入りません。

これらの事から、「性描写有りの魔法使い物で、執着強め」
更には、「主人公は低位貴族ないし庶民」「ヒロインヒーローともに有能」「スタートは反目」「純粋な恋愛以外に強制力、運命的な要素有り」ということまで予想し、今の自分の気分と照合し、DLしました。(執筆中の作品に少し引っ張られたチョイスではあります。)

ちなみに、あらすじは読みません! 書籍化通っている時点で面白さは保障されているはず。ネタバレ勿体ないから!

2、読書開始
 冒頭はベッドシーン。まずこの話は反目する二人がなぜベッドインするに至ったかを楽しむのが中盤までの山だと理解する。(ベッドインが最終目標で、冒頭にフックとして置くという構成は、正直引きが長すぎるので滅多にないため。)
ヒロイン属性を把握、ヒーローを確認。二人の関係性を理解し、展開予想と伏線探しをしながら読み進める。
(無意識下で、文体・ヒロインやヒーローの性格の好み、誤字脱字の度合い、誤用の有無など著者の語彙力や文章力を冒頭3ページ程度でチェック。合わない場合はそっ閉じする。今回はクリア)

3、中盤山場
冒頭ベッドシーンまで回帰時に読書進度を初チェック。
今回は25%、ここで50%超えているとこの後大した展開なく無難に終わることが多いのでがっかり案件だが、冒頭のフックが25%はこの後も展開が多数あり、伏線もたくさん回収されると期待が高まる。

4、後半山場
後半山場でヒロインの危機のシーンで読書進度を再度チェック。
今回は60%代。
これで、この話はこの後十分な種明かしと感情の報酬(結婚・交際・溺愛など)が語られると保証されたと、安心する。
(ここで80%を切っていた場合、終わりが極度にあっさりしている可能性や、一巻完結に見せかけたシリーズものの可能性が高まり、不安が一気に増す)

5、エピローグ
 報酬の描写と、大団円が保証され、10%程度のボリュームで描かれると満足できていた。
 魔法使いモノはやはり良き。


こんな感じでした。
なんかうまく表現できていないのですが、読者としての自分の期待や報酬系を分析すると、どんな作品構成するべきなのか、身につまされました。

あと、報酬の約束や、伏線の明示が、自分が何となく思っていた以上に重要なのだな、と。



自分で書き始める前――、私は数年間、読み専でした。

しかも、申し訳ないのですが、書籍化されたもの専門で読んでいて、カクヨムとかなろうとか、例えタダであっても読みませんでした。

更新や完結が待てない。
一気読みしたい。
ちゃんとプロの目が入って校正されている文章を読みたい。
誤字脱字誤用があるとそっちに気を取られてしまう。
純粋に横読みが苦手。小説は広告などノイズなく集中して読みたい。

などが理由でしょうか。
特に横書きだと、小説として認識できなくて、没入感に支障が生じている気がします……。

読書に使うお金は、kindle unlimitedへの加入を含めて、月だいたい1万円ほど。

正直物語ジャンキーで、浴びるように読んでおりました。
年間の読書冊数は100~300くらいでしょうか。うん、微妙www

 ちなみに、温厚な私も過去に5回ほどぶちぎれて、レビュー欄に怒りをぶちまけてしまった事があります。
 怒る理由はさまざまですが、私の地雷としては、完結していないのに完結を装っている。が一番重いでしょうか。
あと、純愛って書いてあったのにかなりグロいNTRで、「純愛とは?」ってなった時とか……

私が好んで読むのは、いわゆる女性向けロマンス小説。性描写はあってもなくてもOK。
TLかBLを好み、時期によって、男女カプに行ったりBLに行ったり。
コミカライズも読むけど、コミカライズが面白かったらノベルも購入して、そちらも読みます。
最近だと『悪役令嬢の中の人』は、コミックもノベルも両方全巻購入しました。
あれは、コミックとノベルで解像度と展開とざまあの深度が違うので、お好きな方は両方読まれた方がいいです。

史実系歴史小説と未来SFは読みません。
歴史小説は、つい批判したくなるし、「それってあなたの妄想では?」なんてノイズが入った日には辛いですから。
未来SFは、何で読まないかな……ディストピアが舞台のゲームとか実況見るのは好きなんだけど、あのジャンルの文体が好きじゃないんかもしれない。

とまあこんな感じでした。


最近私は、創作論に振り回されて、なぜそれが正解なのかを考えてなかった気がします。
自分がまず一番の読者なのですから、自分を満足させる文章を書けたらいいなと思いました。

2件のコメント

  • すごい……。
    構成とか、考えて読んだ事がない。

    創作論……。無いかも知れない。
    そこに今更気付いてしまった……。

    本の裏表紙、もしくは書店員の評価を
    さらっと読んでしか購入しないので……。

    もうちょっと研究目線が必要なのかも知れない、私。

    じょーもんさん、研究家ですね。
    感心しました。
  • いやいやいやいや、私とて、普段は欲望のままに読み散らかしておりますよっ!
    そもそも、読んでる本が、欲全開じゃないですかwwww

    ただ、今回は、せっかく読者になるので、読者としてどういう風に心が動くのかを、第三者視点を設けて観察してみました。

    年間100冊以上、ジャンクフードを食べるように読み漁る人間が、どういう具合に読む本を決めて読み切るのかを分解してみました。

    ここで気を付けなければならないのは、
    物語ジャンキーが、読み捨てるための本を選ぶ過程を分析したので、味わいながらいただくコース料理はまた別ということです。

    まあ、私も数百冊に一冊くらいは、何度も何度も読み返す、感性にぶっ刺さった作品という物はあるので、時たまそちらへの昇格もありますが……

    まずは、手に取っていただかねば昇格もクソもないということで――


    すみません。分析が好きなんです。たぶん。
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