• SF
  • 詩・童話・その他

設定を200項目積んだ理由。まだまだ増える。

青羽は軍服を着た人を見るだけで、心臓が跳ねる。
BFやCODのPVを何十回も繰り返し見れるタイプです。

これはただの個人の趣味で、誇れる話でも、隠す話でもないのですが、私の場合はそこにロボット(ボトムズ、ガンダム、AC)とミリタリーの好きが重なって、『灰の傭兵と光の園』を書き始めました。

最初は「好きを詰め込んで、地産地消で、ひとりでニヤニヤできればそれでいい」くらいの気持ちだったんです。
ところが!「灰の降る世界」が脳内に降りて来た瞬間から、そのニヤニヤができなくなってしまった……。

気持ちの問題というより、世界のほうが先に決まってしまって、こちらが追いかけるしかなくなった、という感じに近いです。

灰が降り続ける世界で、人はどんな温度で息をしているのか。何を糧にして生きているのか。国は残っているのか。
そういう問いが一度立つと、曖昧なままでは書けなくなりますよね。

リアリティを持たせるために考えた設定は、気づけば200項目を超えました。本編に直接は登場しない設定でも、そこが空白だと“理由が立たない”ものがあるなら、納得するまで決めてます。
自分の中で筋が通っていないと、文章の手触りまで薄くなってしまい、世界の温度が文章から立ち上がってこない気がします。

たとえば、この灰の世界では衛星が使えない。作中でわざわざ説明しなくても、読者は端末の通信や軍の通信を見て「じゃあどうやってるの?」と感じるはずです。
だから中継基地を前提にするし、灰の影響でそれが不安定になることも、世界の呼吸として組み込みます。

天気も同じです。灰が空を覆っているなら、太陽の灯りは薄い。夕方のシーンを書こうとして、「赤く燃えるような夕焼け」を置きたくなる。
でも、ちょっと待て、と自分で止まる。灰に覆われた空で、あの色は出ない。派手に染まるというより、ただ暗くなっていくだろうなぁっと。
気温だって、ずっと低いままだろう――そうやって、描写の自由より先に、世界の条件が文章の輪郭を固めていきます。

設定が決まれば決まるほど、書くときに迷わなくなるのも面白いところです。この世界はもう決まっているから、外を歩けばどんなふうか、風が吹けばどうなるのか、が自然に手元へ落ちてきます。

日常生活に灰の影響が必ずあるなら、人はいつも服についた灰を払う仕草が癖になるだろう。
食べ物が豊かではないなら、飽食の描写は浮く。
甘味がぜいたく品になるのも、そこから繋がってくると思います。

好きで始めたはずなのに、いつの間にか「この世界がこうだから、こう書くしかない」に引っ張られているという状況です(笑)

たぶん私は、その窮屈さが好きなんだと思います。
灰の世界は冷たくて、息が白くて、だからこそ一瞬の温度が嘘にならないですむ。キャラクターが勝手に歩き出すときも、世界や生活が見えていないと立ち止まっちゃうんですよね。

っというわけで、灰の傭兵と光の園も、全94話/83話まで公開中。

あと少しで第1部が最終話を迎えます。
ここまで来てもまだ推敲しまくってますが、これはWEB小説ならではの特権ということで、読者様には許していただきたい。
大きく改稿した時はノートでお知らせしてます。

灰の世界で生きる人々をたまに覗きに来てください。
本編だけだと作者もきついので、番外編でほっこりするものを書いたりしてます。

灰の傭兵と光の園
https://kakuyomu.jp/works/822139840392255235

世界設定&メカ資料(クイックガイド)
https://kakuyomu.jp/works/822139840184157585

番外:灰の隙間で
https://kakuyomu.jp/works/822139840520688110

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する