長女の付き添いで池袋のアニメイトに行ってきた。お年玉で長女がハマっている「マッシュル」という漫画/アニメのグッズを買いたいのだそうだ。ちなみにアニメイトというのは名前の通りアニメ好きの友みたいなお店だ。
長女は順調にオタクに育っている。
まあ、それはいいんだ。
ぼく自身は子供の頃、寝食を忘れるほど何かに没頭した記憶がないので、好きなものがあるならそれを大事にしたらいい。
卵が先か鶏が先かという話だけど、自分の性格上、あまりひとつのことに執着することがない。それは仮にひとつの趣味を深めたとしても経済的な理由でそのうち頭打ちになることを子供ながらに理解していたからだと思う。なので、何事につけお金のあまりかからない浅瀬をウロウロするのがぼくにとっての趣味というものだった。いわゆる無課金勢の走りみたいなものだ。
少年時代にそういう折り目がついてしまったので、大人になってある程度は経済的な自由が利くようになってもひとつの趣味に没頭することができなかった。
それはそれで拘りもしがらみも、なによりお金がかからなくて良いのだけど、ひとつことに熱中している人を見るとどうしても羨ましいと思ってしまう。それがメジャーなものであれニッチな分野であれ一つの「好き」を掘り下げている人の深い話はやっぱり面白い。一方いまだ浅瀬に足をつけてチャプチャプしているぼくの話は本当につまらない。
そんなコンプレックスもあって、子供たちにはそういう分野をひとつは持って欲しいと思っている。それをオタクというなら、オタク大歓迎だ。
それはいいとして。
アニメイトは中年男性にはやはりハードルが高い。
先日のジャンプフェスタでも感じたことだけど、昔のイメージと違ってこういう場の主な客層は若い女子が圧倒的に多い。そして当方の圧倒的な場違い感に震える。
身体の小さなわが子たちは、目当てのフロアに着くと各々好きなコーナーに散っていく。ヨメもなんだかんだ器用に進んでいく。一方、ぼくは人波に阻まれ取り残される。
そして次の瞬間、早口で話す女の子に横から突撃されて「あうっ」となる。
まあ、見るからにアウェーなおじさんがぼうっと通路の中央に立ってるのが悪い。邪魔でしかない。基本的にみんな商品棚か自分のスマホしか見ていないのだ。
それならと仕方なく端に移動するのだが、また早口の女の子が横から突っ込んできて「おうふっ」となる。
みんな棚かスマホしか見てないのだけど、なぜかぼくを除く客同士はぶつかっていないようだ。思うに、ガチの人々は互いの情熱を感じ取っているからぶつかることがないのだろう。一方でぼくは立ち枯れの木、無機物みたいなものだから、通路に立ってたらぶつかられても仕方ない。
最終的に、エレベーター前の防火扉のくぼみみたいなところまで退いて子供たちの買い物が終わるのを待っていたのだけど。そこにも早口の女の子が突っ込んできて「でげしっ」とされた。なんでやねん。刺客か? 刺客なのか?
この世界にぼくの居場所はないのか?
なんのかんの言いつつ、ふだん行かないようなところへ行くのは楽しい。
自分だけだと自分好みのところしか行かず、慣れ親しんだ狭い世界の中だけでぬくぬくと生きがちなので、付き添いというのもたまには悪くないと思う。
UFOキャッチャー、一発で大きいのとれた。
