「 …… 私は愛した人の生まれ育ったこの国の平和を護りたいだけ、島津殿には世話に為ったしね」
平賀源内と共に過ごした短い時間は、アルケの生涯の中でも唯一の平和な時だった
アルケはとうに80歳を過ぎているにも関わらず、その肌は張りが在り透き通り、自慢の金髪こそ白く為っていたが、驚くほど皺も無く、見た目だけは20代でも通る程だ
小松が退室すると、アルケは灯りを消し、刀を抱いたまま横になる
「ゲンナイ …… 何時に為ったら私は貴方の側へ往く事が赦されるのだ」
時代は未だ彼女を必要としていた
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