むかしむかしのお話。
とある村にお爺さんとお婆さんとお婆さんとお婆さんとエルフと魔王が住んでいました。
お爺さんは若いころの無理がたたって寝たきりです。
お婆さんたちは川に洗濯にいきました。
「あ! 聖女が流されました!」
川に飛び込む魔王。
笑顔で流されていくお婆さんを救出しました。
「無理すんな、ババぁ!」
「あむあむ」
聖女は半分ボケていました。
家に置いておきたいのですが、そうするとさらにボケが進行するのです。
「信仰だけに。うふふ」
「ボケてない半分で聖女ギャクやめろ……」
これには魔王もうんざりです。
「てかクソエルフ! 水の精霊使えよ!」
「いやー、もう、耳が遠くて精霊の声が聞こえないのですよねぇ♪」
楽しそうに言うな。
見た目は少女なのに、とんだロリババァだな。
「真の年齢を勇者にチクったろか」
「ふふ、また戦争を始めますか?」
魔王とエルフがバチバチと睨み合います。
「あむあむ、うむむ」
お婆さんがいきむと、独特なにおいが立ち込めます。
「聖女がウンコ漏らした! 休戦!」
「ギャース! 脱がして」
川の近くでよかったです。
綺麗になったお婆さんは、お家に帰っていきました。
「ただいま」
おうちには、寝たきりの勇者と、完全にボケたドワーフと、まだぼけてない王女が待っていました。
「あら、遅かったのね、わらわ待ちくたびれちゃったじゃない」
唯一元気な王女がそんなことを言いました。
でも、王女はどんなに年をとっても働かないので戦力外です。
「ふごー、ふごー」
ドワーフは完全にボケているので要注意です。
時折、ハンマーで叩いて回るので目を離すと危険なのです。
でも、王女がそばにいると大人しいのが不思議でした。
「時はきた」
聖女が言いました。
半分ボケているのですが、たまに神託を受けます。
いや、神託なのか妄言なのかは判断に困るのですが。
たまに本当なので始末が悪いのです。
「今度は何だ」
魔王が首をかしげます。
すると、聖女は静かに涙を流しました。
「ありがとう」
お爺さんが小さくつぶやきました。
不思議と、皆の目にも涙がこみ上げます。
そしてその時が来たのを知りました。
お爺さんは、眠るようにこの世を去りました。
こうして勇者パーティハーレムは80年かけてその幕を下ろしたのです。
めでたしめでたし。
めでた……?
https://kakuyomu.jp/works/2912051602795561328/episodes/2912051602795618796トワイライトチョコバーガーへ続く