最近ちょっと調べものをしている時に知ったのですが、小説家になったら編集者さんに企画書を書くらしいんですよね。こうこうこういう作品を書こうと思っているんですが、どうですか、という売り込みですね。
その編集者さんに無事「うん、いいんじゃないですか」と言ってもらえてもそれで終わりじゃなく、その後企画会議に通されて社の多くの人間の目に企画書が触れられる。以前僕が書籍収録作品に関して編集者さんとやりとりしている時も、確か編集者さんがそのようなことを言っていました。この内容(印税率とかいろいろ含め)で企画会議に出して編集長にOKをもらうとかなんとか。
さらにその企画会議を無事通過してもまだ終わりじゃなくて、最後に偉い人チェックというものが待っているらしいです。それでその偉いさんに「なんやこれ、こんなもんボツや」って弾かれたら小説を書かせてもらうことができません。
ちなみに小説の専門学校の時の授業で一度、僕たちはプレゼンをさせられました。企画書みたいなものを作って、一人ずつみんなの前(20人ぐらい)でプレゼンをするのです。
僕はもうあれでしたね。水曜日のダウンタウンで一度松ちゃんが説のプレゼンターになったことがあったのですが、その時の松ちゃんばりにボケまくりましたよ。観客巻き込み型のプレゼンをしました。ただ運の悪いことに僕がプレゼンをしたのが朝一の授業だったため(誰も最初にプレゼンしようとしないので、僕が先陣を切ってやった)、反応がいまいちでわりとスベッていました。だけど後々聞くと、みんな「すげー!」って思っていたみたいです。もちろん、そんな奇抜なプレゼンする人間は僕の他に存在しません。良い子は真似してはいけません。
話が逸れましたが、小説家は編集者さん宛てに企画書を書き、それが通って初めて小説を書かせてもらう権利を得られる。
小説家にとっての企画書というのが、いわゆるプロットです。
これねえ、僕いつも作らないんですよね。作家の森博嗣さんも一番初めに書いた小説以外はプロットを作っていないらしくて、「何を書くか決まってなければ書けないようでは、この仕事は長く続かない」と言っています。もちろん他の人に当てはまるとは限らないので、良い子は真似しないようにしましょう(僕の師匠のクーンツは口が酸っぱくなるほどプロットは大事と言っている)。
僕は正直、いつも勘で書いています。こっちに進んだらたぶん失敗するだろうなあというのが、今まで無数のボツ作品を生み出してきた経験でなんとなくわかるんですよね(小説を書き始めたばかりのころは1つの作品を作るのに100ぐらいのボツを出していた。初めて長編小説を書き上げるまでに3年かかりました)。僕は連想でストーリーを作っていきます。まずどんどん種を撒いていって、そこから導き出されるであろう展開に持っていきます。最近書いている長編は全部そういう作り方です。プロットは作らないけど、書き始める前にこういう方向性の作品にしようというのは時間をかけて考えます。
ただやっぱり、小説家を仕事にするなら企画書(プロット)を作ることは必須になるようなので、今後の作品は初めに企画書を作って実際に編集者さんに提出する体で「創作論」として公開してみようと思っています。もしお暇のある方は、その企画書の内容について「あーだこーだ」言ってみてもらいたいです。「こんなもん売れるわけあれへんやんか」って。