扉は更に開き、中にいる女性の姿が現れました。
「昨日は、大変お世話になりました」
「えっ、あっ、とんでもない。あれから体の方は大丈夫なの」
「ええ、お陰様で。良くここが分かりましたね」
「地図で調べたり、ここに住んでいる人にも聞いたんだ」
「そうでしたか─────まだ、お礼をしていませんでしたね。少しならポイントの方もあるので、ちょっとお待ちください」
女性はお礼の催促にでも来たのだと思いました。
「あっあ、そうじゃなくって今日は届けに来たの。昨日宇宙船のカプセルの中に、これが置いてあって」
トトは女性が忘れていた花柄のブローチを見せました。
「ああ、私のです!ずっと、探していたんです」
「やっぱり、あなたのだったんだね」
女性はブローチを受け取ると、大切そうに両手で包み込みました。
