⑨キドンはついに立ち上がり、今に衝突しそうな両国の間をぬい、襲いくる忠節国士隊に逆らって攻め進み、タイラント国王の首をロンパイアで刎ねる。
⓾これをもって終戦となり、キドンはシェメッシュ小邦を救った英雄として称えられ、アルコと同じ聖騎士団の一員に任命される。
⑪キドンは、アルコとともに、シェメッシュ小邦で幸せな生活を送る。
と、ざっくりとしたあらすじではありますが、このように終盤は悪名高き色と欲のタイラント国王にキトンの手によってしかるべき制裁がくだされます。そしてキドンは、そのままシェメッシュ小邦へと寝返り、ドゥルキス大君の騎士となるのでした。
以上、『アオトラ』のもとのシナリオはハッピーエンドだったわけです。
では、なぜバッドエンドに転換したかというと、それはキドンがタイラント国王の寵愛にすっかり依存してしまっていたからであり、アルコの友情を優先してシェメッシュ小邦へ寝返るという勇気がなかったからです。
私にとってキドンは、自己肯定感を保つためにルンブラン公国での幸福を見出したがる小心者であってほしかったのです。
そちらのほうが、よほど人間くささがあふれていることでしょう。
『アオトラ』は、キドンの人柄にこだわった一作といえます。
『笑わぬ虎は、青瞳を愛する。』
👇
https://kakuyomu.jp/works/822139836968055671