「□駅 短編」を含む小説

家族から絶縁され、都会でひとり生きている東条あやめ。 食っていくための仕事が見つからず、絶望感のなかで東京駅を彷徨っていると、鈴の音に導かれるように異世界「カクリヨ」にやってきて…

一匹狼ライフをこよなく愛する変わり者女子高生の黒月真央は、駅で今にも溶けて消えそうな銀髪ハーフのクラスメイトの白銀聖を助ける。 話を聞いてみると交際を開始した親友の百合カップルの…

森口美鈴は大学二年生。サークルの飲み会の後、翌朝にレポート提出があるという理由で二次会のカラオケは参加を断る。同じようにそのまま帰るという福本柊人と共に終電に乗るつもりで駅へと急…

私は自分に自信がない。骨格はガッチリ、愛想笑いも苦手。 それでも彼氏はいる――いや、今からその彼氏も過去になる予感がする…… 駅裏の喫茶店で、切ない顔をする彼。 私また振ら…

山奥のジビエ料理店の帰り、道に迷った私は無人駅で始発を待つことに。 何気なく投稿したSNSの一言に、知らない人からメッセージが届いた。 「お一人ですね。私はお腹が空いています。」…

　長野の大桑村から出てきた俺にとって、東京は全てが異質だった。 　電車を乗り継ぎ到着した駅はひっきりなしにアナウンスが鳴り響き、人々がひしめいている。どこか湿った空気感の巨大な…

羊猿族の帝国魔術師【ショーン】は、田舎町サウザスで退屈な人生を送っていた。 ある朝、駅で、切断された金のワニの尻尾が吊るされて発見された。 尻尾の主である町長の姿は見つからない。…

すれ違いの温度── ふたりの間に残ったのは、ひと言の後悔でもなく、叶わなかった約束でもなく、 “わずかな温もり”だけだった。 改装されて姿を変えた駅で、 男はふと、かつて彼女を…

私鉄○○線の公式路線図には存在しないのに、 乗り換えアプリとICカード履歴にだけ、ときどき顔を出す駅名――「空白駅（からのえき）」。 「そこに降りた記憶なんてないのに、履歴には…

4歳下の中学生凪に恋する凜は寝坊し、駅でキューピッドから恋を成就させるすごろくを与えられる。キューピッドの話では、さいころの目のぶんだけ段落も飛ばして先に進むかどうか選べるらしい…

あなたは、ふと、思うかもしれません。自分は今どこへ向かっているのか……？乗っている電車は目的地と反対に進んでいるのではないのか。その路線を使うとき、特定の駅と駅の間で稀に奇妙な感…

会社、家庭、都会の喧騒、人間関係…。全てから逃げ出した、壮年期の後半に差し掛かった男。北へ向かう電車に飛び乗り、名もない駅で降りた男は、寂れたシャッター商店街を歩く。ふと、昭和の…

　山と空と畑。 　駅はもちろん無人で終点。 　そんなド田舎に住む水野鋼音（みずの はがね）は身長一八〇センチ、自他ともに認める野生児だった。幼少時から狸や鹿や猪と戯れており、双…

名門私大の看板教授・田辺茂は、世界的評価を受ける天才研究者――ただし博士号の出所は、離島の道の駅二階にある怪しげな「私立〜〜教養大学」。 その不都合な学歴を巡る疑念、引用文…

ガス欠で立ち寄った無人駅。 夜明けを待つあいだに、行き先を見失った気持ちが少しだけほどけていく。 数百文字で読める、静かな超短編です。 もし気に入っていただけたら、他の作品も覗い…

身を投げようとした駅のホームでダブルブッキングしてしまった男女。 男は咄嗟に女を引き留めてしまい、しかもその顔が幼馴染だったことに気づく。 身投げを止めてしまった手前、泣き崩れる…

これは私の七年間の片思いの終着駅 「失恋ソングは歌えない」の続きのお話

死の恐怖から逃れるべく、僕は海へと向かった。

人口五十万人を超える波座市（はざし）の主要駅・新汐野（しんしおの）。 その落とし物窓口には、日々さまざまな忘れ物が届けられる。 ありふれた品の中に──ときに、説明のつかない“何か…

ひと目惚れ、すれ違い、言えなかった“好き”——。 それぞれの心に宿る、小さな恋の物語を集めた短編集。 放課後の教室、夏の帰り道、冬の駅のホーム。 誰かを想う気持ちは、時に甘く、…