「「わたし」」を含む小説

『夢幻泡影』――夢・幻・泡・影という四つの儚い象徴をめぐる、全十話の幻想短編集です。泉鏡花の耽美な語感を残しつつ現代文で綴った物語は、夜の静寂にひそむ灯りのように、読者の心に淡く…

ある日、「わたし」の部屋に、「わたし」を風俗に売ったチンピラが逃げて来た。 「若頭」を殺したという。そいつは「わたし」も殺し、そのまま逃げようとするが、怒った「わたし」は憑りつい…

第68回「短歌研究新人賞」投稿作品です

「ええよ、泣いとっても。どうせ止めへんから」秘密を知られたのは、最低最悪な男だった。

｢そいつに触んな｣わたしが恋をしたのはこの街のトップ。

「簡単に逃げられると思うなよ？」わたしが喧嘩を売った相手はこの街のトップ。

「悪いけど、こいつしかいらねえ」わたしが手に入れたのは、この街のトップ。

―祈るように、あなたを噛んだ。それが愛だと、信じたかった。 かつて、少女たちは「巫女を食べれば無償の愛が得られる」と信じていた。 信仰に支配された小さな宗教団体──炎に消えたあ…

精神保健福祉士として、精神科病院の相談室に勤務するまゆりは35歳の独身一人暮らし女性。 仕事は好き、だけど摩耗しないわけではない、そんな自分を守るためのおひとり様時間の使い方と、…

この世界は、何なのか 私は一体、何者なのか この世界に、価値はあるのか この私に、何ができるのか 夢ならば、いつかは覚める願い事 真なら、いつまでも残る灰の風

考えすぎて眠れない夜。 自分の感情に置いていかれそうな日。 誰かの言葉に傷ついても、 誰にもわかってもらえない気がしても。 自分のためにアロマを炊き、 あたたかいお粥をことこ…

乳飲み子のわたしを残して両親は事故で他界。不憫に思った伯祖父は玩具をくれた。物心つく頃には同じ年頃の男の子が来た。だけど…それは伯祖父が造った人型ロボットだった！

人間でも、霊体でもない中野 零夏、そんな彼女の正体を知っている、斎藤 慶一と佐藤 鈴、彼らの正体とは？ ちょっとした、ファンタジー小説です。 ぜひ読んでみてください。

　自分がいたって普通であることが残念である北条チェリー。 　幼馴染みの自殺を助けに養母と向かい。なぜか彼女の部屋から、いきなり異世界に転移してしまった。 　両親を失ったチェリ…

うちで開催されているパーティーで、家族に冷遇されている子供を見た。 なんでも、その子が生まれるときに母親が亡くなったそうで。それから、父親と上の兄弟に目の仇にされているのだとか…

あの日、わたしは大いなる過ちを犯してしまいました。 知らねばきっと、わたしはシステムのままで居られたでしょう。 気が付かなければきっと、わたしはわたしのままで居られたでしょう。 …

カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】10首連作部門応募作品。