「思わない。」を含む小説

魔法がほとんど使えないものの、魔物を狩ることが好きでたまらないモネは、魔物ハンターの資格が取れる魔法学校に入学する。 魔法が得意ではなく、さらに人見知りなせいで友達はできないし、…

作家・井領忻治が遺した大量の本の選定の為に井領家の屋敷を訪れた佐倉川利玖。庭一面に山椒の木が植えられた井領家には、かつて〈壺〉と呼ばれる穴の底から儒艮が現れ、山椒に祝福を授けたと…

信者や周囲の人にも好かれる人のよさそうな青年が仕える教会。 その告解室に一人の少女が現れる。黒い髪にも服を思わせる黒のワンピースに黒いタイツ、黒い靴。黒いヴェールのような髪飾り。…

お化けは毎晩僕の枕元に現れた。僕はそのお化けを怖いとは思わない。お化けがしてくれる話の中で、特にイヤホンをずっとしている女の子の話が好きだった。

　――じゃあ、これから先の君は……何のために刀を振るうの？　 　一年前、三年間仕えていた主に言われた最後の言葉。 　その言葉を抱えながら主人公――風見隼人は平凡な学園生活を送っ…

“実際に会ったことも無い女性に粘着されると同時に起こり出す怪奇現象”大SNS時代にこれはあなたに無関係だと言い切れるか。 ──日常が、すこしずつ、侵されていく。 体調不良、謎…

ブラック企業で過労死した俺が転生したのは、大人気RPG『エリュシオン・サーガ』の世界。しかし、転生したのは勇者でも魔王でもなく、街の片隅で同じセリフを繰り返すだけのモブNPCだっ…

ドッペルゲンガーとして人間の写し身をして、生き永らえてきた“わたし”。 ただ、“わたし”は他の同族とは違い、本人を取り込み成り代わろうとは思わなかった。 ある頃から“わたし”はＳ…

独身で一人住まいの高瀬健太のところへ、親友の繁晴が「うちの姉ちゃんを匿ってくれ」と朱音さん親子を連れてきた。朱音さんは旦那さんからDVを受け逃げているということだった。裁判で離婚…

若くして家紋を継いだリーリス・ヴァ―ヴェル公爵はわけあって男として育てられた女性だった。 リーリスは可愛いものが大好きで小物はもちろん、可愛い人も大好きだ。 けれどどれだけ可愛い…

男装の伯爵令嬢・フランシーヌ。 彼女が男装する理由はたった一つ ―――格好良くありたいから。 ただそれだけだ。 そんな彼女には、彼女を『お兄様』と慕う親衛隊が存在する。 常に…

人並み離れた才能を持つ刑事である正村一鷹（まさむら　かずたか）は、昇格確定と思われていた人事で、bladeと呼ばれる特別捜査部隊の隊長に任命される。その部隊は、死者を甦らせること…

本書『現代狸風説考──人と異界のあいだに棲むもの』は、著者・小境震え氏がライフワークのひとつとして十数年にわたり重ねてきた取材記録をもとに編まれたものである。 小境氏は学生…

　あまりにも暇なため小旅行にでも出ようと荷物を詰めて家を出たはいいものの、あまりにも暑過ぎた。 　春夏秋冬から夏冬になって久しく。二季の過酷さといったらないと存じてはいたがここ…

■概要：2019年10月10日時点での祭祀の説明です。 ■怪異：祭祀が行われる地域で採話したものの書き起こしです。 ■文献より：祭祀に関連すると思われる逸話・物語の引用です。

警察に捕まった女子高生は、取調室で「大人しそうだったので、やりました」と答えた――――俺はかつて、かなり趣味の悪い話を聞いたことがある。それをためしに、趣味の悪い友人に話してみた…

「どうしてキスなんてするの？」 　乱れ咲いた花火はその火花の最後の軌跡を虚空に描き、闇に溶け入った。月を思わせる寂寥は二人の間に、溶着し一つになれたと一時は本気で思えた、よりにも…

(１巻) 霄（しょう）の京師（みやこ）には、稀代の巫術師（ふじゅつし）がいる。 そう噂される董月季（とうげっき）は、 幽鬼を祓い王朝を守護する巫術師の名門・董家の娘だ。 しかし彼…

男女以外に第二の性別がある世界。 国の富裕層のアルファだけが通う天元学園には、例外処置として通うベータたちが存在する。 ベータたちの役割は、アルファの起こしたトラブルを、後腐れ内…

夏の校庭で見つけた、ひとつのせみのぬけがら。 それは小さな男の子にとって、ただの殻ではなく「せみのぼうし」。 頭にのせれば、飛びたつ未来を思わせてくれる、大切なお守りのような存在…