「口ばっかり」を含む小説

　ふくよかさが富の証と言われる祥国で、皇帝崇悠（すうゆう）は胃腸が弱い体質ゆえに痩身を維持していた。 　五人の妃たちは皆、皇帝に相応しい立派な体格にするべく崇悠を太らせようと、脂…

魔法とは、『呪文詠唱』を糧に自然界の魔力を消費した結果引き起こされる、特別な現象のこと。 魔力の質は土地の風土によって異なるため、『呪文詠唱』にはその地域に適した内容・形式がある…

左腕に薄黒い痣を持つ少女、天都澪（あまつみお）。 澪のいる四ツ谷村では、「百年に一度、蛇目神社に生贄を捧げなければ、白蛇様の祟りで大火に見舞われる」という言い伝えが残っており、…

夏休みのが始まる前。塾帰りに立ち寄ったコンビニで、私は思わぬものを見つけた。 クラスで浮いている男子が開けた冷凍庫に眠っていたのは、エルフのような美少女の死体。そして足元には奇怪…

【第14回角川つばさ文庫小説賞　応募作品】 日野原澄花、13歳。今日から新しい学校に入学して、新生活の始まり……だったはずが、バスの中で事件に巻き込まれる。え、他のお客さんのお…

「つまらない女だ。婚約なんて、今すぐ破棄したい」 そんな言葉を、婚約者である男の口から聞いてしまった伯爵令嬢・イルゼ。 けれど令嬢の名誉を守る手段は一つ――決闘で叩きのめすこと…

ある異世界ファンタジー小説の世界に転生した主人公、頭では色々考えてはいるが口に出すことが少なく周りを勘違いさせてしまい気がつけば...。

幽霊なんていない。怪異なんてものはない。 それを信条として生きてきた高校生・晴野叶維は、ある日友人の誘いを断り切れずに『こっくりさん』を行ったことで、明らかに人ではないモノを目の…

　気付けば辺り一面真っ白な世界にいた者たち。突然の出来事に戸惑う彼らの前に神様が現れ、異世界に転生して欲しいと告げた。 　その代わりに願いを一つ叶えてくれると言うのだ。 　昨今流…

　龍を崇める国、トリイ公国は10年に一度、龍へと捧げる贄を国民から選別してきた。贄に選ばれた少女パトリシアは、捧げられた山の頂きで信仰の対象である親龍ニルヴァーナと出会う。 　ニ…

　街はずれにぽつんと立つあばらやで、一人調合屋を営む少女・リーリエ。 　彼女は自らが持つ特異な魔香（魔力から立ち上る香り）のため、極力人と接しないように生きていた。 　自らの魔香…

身体から甘い香りのする人間『メルティーメイツ』の暮らす世界。 バニラの香りを持つ物静かな少女バニリィは、姉のカフェイが独り立ちする前日の夜、口喧嘩してしまいお互い謝れずに離れて…

クリスティーナは、初級ポーションすら満足に作れない無能聖女。 成人を迎えたことをきっかけに、これまでずっと暮らしていた神殿を出なくてはいけなくなった。 ポーションをどうにかお金…

優秀生徒だったイエドは、演舞の練習中の怪我をきっかけに不登校となった。級友で幼馴染でもあるユウエリマに不意を突かれるが、過去の言い合いがあって気まずいままのイエドは、平静を装うこ…

･百合です！！苦手な方は注意してください。 ここは、魔法と剣のファンタジーな世界。 この物語の主人公、ユルドは竜族、すなわちドラゴンの生き残りであった。 厳しくも…

中学1年生の桜は蒼が好き。しかし、桜は心のこもっていない「好き」しか言えなくて…？

かっこよさげな名前を思いついて最初に出して終わります。

纐纈五月(はなぶささつき）は、自分が死んだらしいことに気づくまで、わりと時間がかかった。 最後の記憶は、道路に転がっていたスケボーを避けようとしたあの瞬間。で、その次に目を開け…