「謎解きは」を含む小説

帝都の片隅、錆びた工房でひっそりとからくりを修理する青年、絡繰 螺子（からくり らし）は、人には聞こえないからくりの「声」を聞く特殊な能力を持っていた。 長年人々に寄り添い使わ…

深夜零時、嵐に包まれた旧講堂に、不気味な旋律が響きわたる。 譜面からは血の涙が滴り落ち、学内に伝わる“七不思議”が現実となって再現されていく。 理性と狂気の境界で揺らぐ、生徒たち…

あやなとともかは小学5年生。 あやなの両親は共働きで帰宅が遅い。5年生になり、学童には通えなくなった。1人で寂しいあやなの為に母親がスマホを買い与えた。あやなはスマホに夢中。授…

川魚漁師の五平は、霧が暮れの流れをくむ忍者の末裔だった。川に身を投げた少女を巡って、虐めや加虐心に立ち向かう製糸工場の女工たち。一方、現代では行方知れずになった幼馴染を探して、寂…

地上でもっとも繁栄したはずの人類は、未知のウィルス汚染にさらされて地上に住むことができなくなった。 一部の人類は宇宙に逃げ、それができなかった人たちは地下のシェルターに避難を余儀…

　四月。高校一年生の成沢咲希（なるさわ・さき）は、去年の文化祭で自身の運命を変えてくれたタロット占いを学ぶべく、オカルト研究部の部室を訪れた。そこで彼女を出迎えたのは、オカ研唯一…

刈宮高校1年5組、牛山あおいは新学期最初の自己紹介で高らかに宣言した。「私は同級生360人全員と卒業までに友達になる」と。そんな彼女に対してクラスメイトの髙梨一生は静かに宣告した…

九重 昴〈ここのえ すばる〉は月花帝国〈げっかていこく〉で最も権勢を誇る、九重グループ本家の財閥令嬢。しかし、華やかな肩書きとは裏腹に、その中身は生粋の帝国男児である。 いつもの…

稀代の王「けいしゅん」に妃が出来た。そして数日で仕えのものが大勢死刑になった。その報告を崑崙が聞き、事の解決をする人選に「みゃー」を選んだ。潜入した先、愛人にならないかと慶春に声…

二年前に発生した生首事件。わかっているのは被害者の身元と凶器の種類だけ。未解決のまま、捜査本部の解散が囁かれ始めた頃、上層部は通常捜査を切り捨て『不条理刑事』に事件を委ねたのだっ…

「これを見つけたあなたは、今、幸せですか？」 百年の時を超えて届いた、見知らぬ女性からの問いかけ。 その一言が、無気力な私の日常を、大きく揺さぶり始めた——。 あらすじ 地…

高校生俳優である双子の弟・朝日を心配し、同じ高校の普通科に入学した瑞月。芸能科に入学した朝日から、『学校の敷地内にある裏道を通り抜けたカップルは結ばれる』といううわさを聞く。 好…

地方の公立高校に入学した西岡スグルは特に目立つこともなく高校生活を始めようとしていたが、ある日、掲示板に貼られた奇妙なメモを発見する。 　鐘の音が六日間の沈黙を破る時、 　二三…

しがない旅人、エレンが辿りついた村「エリアル」。 その村には水の精霊である「エリア」の加護を受けており、他村で抱えている水不足の心配が一切無いのだそうだ。 故に、それを良く思わな…

閉鎖的な村で育った十四歳の少女(帆葉)は、観察力が高く"違和感"を感じ取ることに優れていた。 ある日、彼女の前に、中央から来たという男(誌苑)が現れる。 「攫われたことにして…

暁（ぎょう）という国には泰江若（たいこうじゃく）という三十五歳の豪商がいた。 彼は六人の妻を持ち、湖のほとりに豪邸を建てて暮らしている。 最後に妻となった第六夫人、銀水鶴（ぎんす…

都内の私立大学に通う四谷小春は、自他ともに認める妖怪オタク。 彼は一度気になることが起きると首を突っ込まずにはいられない性格だった。 いつの間にかゴミまみれになった大木、消えた…

「君が死ねば、5人が助かる」――。 親友の不可解な自殺。遺された日記には、彼女らしくない哲学的な言葉が並んでいた。「絶対的な善も悪もない」。その言葉を囁くのは、常に穏やかな笑みを…