「それでも歩く」を含む小説

2025年5月13日。火曜日。 深夜0時過ぎ。満月。 仕事を終える。 終電はもうない。 私は歩く。 私は橋の上。 私は欄干によりかかる。 蛍が飛んでいた。

桜が舞う季節、春、廉架（れんか）は晴れて社会人となった。新人研修の会場に向かう道中で、彼女の目の前で歩く男女に思いを馳せる。

遠野綾乃（とおの あやの）、16歳。原因不明の難病「虚弱霊素体質」により、物心ついた頃からベッドの上が世界の全てだった。学校も、友達も、自由に歩くことさえ知らない。唯一の慰めは本…

大学のサークルの付き合いで行った居酒屋で現れたのは、かっこいい女性。助けてくれたその姿に一目ぼれをして、探し歩く日々。それは、火種を生み、世界は彩られ、今までの日常が壊れる。私に…

とある学校のとあるクラスには癒しの木と呼ばれている空間がある。 誰も拒まない優しい空間。そんな陽だまりには今日も人が訪れる。 ※1章は短編連作になっています。 ※小説家…

人器(じんぎ)。 それは世界の誰かが愛用した道具。 生後3ヶ月の子供の元に現れ、主人とする。 人器は主人を命運を供にし、死でさえ裂けぬ縁を結ぶ。 喧騒とは縁のない街、ルーイヒ…

早くに両親を亡くしてから施設で育てられた兄妹。 兄の紅輔(こうすけ)と妹の朱音(あかね)。 施設は常に貧しかった。 理由は施設長が資金を考えず、子供達を引き取る為だった。どこか…

昨夜。姉、妹、俺の3人でメシを食いに行った。

幼い頃から体が弱く家で過ごしていたシール。 退屈な日々を過ごしていたある日。誕生日のサプライズで現れたピエロに、彼女は恋をした。 ふたりは、毎年の夏、誰にも見つからない場所で会っ…

前と違って少し歩くだけでも先ほどの記憶が飛ぶ。簡単なことなのにできなくなる。前の私を取り戻したい、そう思って病院に通い始めた。 「震災、ウイルス、喪失――世界が複数回断絶した時…

未知なる希望へ進んで行こう！ 不安なこともあるけれど、感じないなら大丈夫！たぶん。

「立って歩くのは面倒くさい」 「服を着るのも面倒くさい」 「ベッドから降りるのも面倒くさい」 　何でも面倒くさがる少女、ドライジーネ。彼女が考える「面倒くさくない方法」とは何なの…

貴宝院奈緒《きほういん なお》は、県立緑ノ牧高校の王子様である。 彼女が校内を歩くたびに始終男女問わず、校内の生徒が色めき立つ。それほどに凛として、中性的で、誰から見ても美麗であ…

歩く死体、ゾンビ、アンデッド――様々な創作で描かれてきたそれらは、もはや想像の産物ではなくなった。 地球温暖化が進み、日本から四季が失われるという異変の中、竜也、美優、勝治にと…

両親を早くに亡くし、その経験から医師を目指した研修医・榛名千昭。 彼の唯一の楽しみは真夜中にコンビニスイーツを食べることだった。 目標としていた医師にはなれたものの連日残業、連…

XXXX年。空間転移技術「ワープ」が発達した未来都市・東京。 人々はICチップによって完全に管理され、通勤も物流も一瞬で世界中を行き交う時代となった。高校2年生の伊東郁は、そんな…

　山口県阿部市に住む高校生『高松　駿』は、とある事件に遭遇した。 　阿部新川駅前ホテルの屋上から、落ちてきた男性。 　それほど人通りのない駅前が一気に騒がしくなる。 　そんな中、…

カーラ・ウェストフィールドは、王都の卒業パーティで婚約者エドワードに婚約破棄を告げられる。 家のため、地位のため――そう言い訳する彼を背に、カーラは静かに屋敷を後にした。 すべ…

今日は誕生日だ。 一人っ子のおれの前に妹を名乗る女の子が現れた。 深海に沈んだ記憶は、彼女を通して浮上しようとしていた。

大阪産まれ大阪育ちの少女が平行世界で旅を始める物語です。活発な主人公と見た目が怖すぎるジェイソン、同年代の魔法使いルナと一緒に世界を歩く。