「終わった 短編」を含む小説

　世界はルッキズムがまかり通っている。 　ラブコメヒロインは美少女で当たり前、顔が良ければ人格破綻者でも人気が出る。 　でも、性格が終わってる美少女より、優しいブスの方がいいと思…

きみをベッドで抱いている間は、確かにきみは僕に甘えてくれた。 僕の腕の中で、僕の背中に両腕だって回してくれた。 それなのに…… 「いつまでここにいる気？終わったんだからさっさ…

近ごろの物語は、読まれる前に“わかりやすさ”で完結してしまう。 それを求めたのは――私たち読者だったのではないか。 「終わったのは我々読者である」 カップヌードルをすすりながら…

レベル18で停滞し、周囲から馬鹿にされ続けた主人公。遺跡で見つけた『経験値50倍』のボタンを、裏面も確認せず即座に押した。そして森に籠もり、数日間ひたすらレベル上げに没頭する。満…

世界は僕たちが生まれる何年も前に終わったらしい。そんな時代を生きる僕たちには、放課後にいつもしていることがあった。

大学生・結城蒼真のもとに、ある夜“死んだはずの男”からメッセージが届く。 「俺を殺したのはお前だろ？」 1年前、恋人の白石玲奈を殺した犯人——佐久間圭。 事件のあと圭は自殺し、す…

高校最後の体育祭が終わった。クラスの皆が打ち上げで盛り上がる夜、俺はひとり自室で参考書を開く。ピロン、と通知が鳴ってスマホを見れば、それは仕事中の母からのメッセージだった――。切…

札幌発行不定期フリーペーパー“終わったはなし”

荒山楓花、18歳。 勉強だけが取り柄の、地味で真面目な女子高生。同じマンションに住む幼なじみ、池田大雅にずっと恋をしていた。彼は、甲子園を目指す誰からも好かれる野球部のエースだ。…

「もう、誰も失いたくない」 かつて戦場に立ち続けた少女は、今も静かに傷を抱えている。 朝も昼も夜も、片手でカロリーバーを片手に、彼女は戦場を見つめ続けた。 戦いが終わったあと…

早野渡は、50歳を過ぎても実家暮らし。独身で、現在進行系で悲惨な人生を送っている。 彼は週５で配達員のバイトをしており、自分のちっぽけな生き方に腹立たしさも覚えていた。 テレ…

祖父母の家に泊まっていた“カイ兄ちゃん”。 その従妹である千夏は、子供の頃から病気を持っていて、小学生でありながら、もうこの先が長くないことを告げられていた。 彼と彼女が共に過ご…

事実と嘘が積み重なる、リドル・ストーリー短編集。 最後まで読んでいくと、あなたの“理解”が反転する？ ※noteとノベルアップ＋でも公開中。

※この物語はフィクションです。 　実在する人物、団体とは関係ありません。 太平洋戦争末期、南方の島で仲間を失った兵士は、彼らの褌を縫い合わせ、鮫を欺く“魚の影”として海を渡ろう…

　宇宙が死んでから10^100年。 　すべての星が燃え尽き、すべての物質が崩壊し、時間さえもが意味を失った真空の海で、たった一つの意識が観測を続けていた。 　量子意識「ケイ」…

今日もクラスメイトの巽（たつみ）さんに、電話で勉強を教えていた俺。 巽さんは理解が早いので、程なく今日の分は教え終わった。 「また明日学校で」とお互い挨拶し、電話を切る。 ――が…

　戦争は終わった。 　けれど、死はまだ終わっていない。 　焦げた鉄と腐肉の臭いが残る廃墟の中を、一人の男が歩いていた。 　名はレオン。かつて剣を握り、人を殺した兵士。 　いま彼…

この村にはとある言い伝えがある。雨が降り終わった日の夜23時に4丁目の公園で水たまりを見ると、その水たまりに体を吸い取られてしまうという。 とある女はこの言い伝えを守らずに外出し…

2,800字の短編です。心地好く読めるかと思います。 読み終わった方は、このお話の秘密はお喋りにならないようお願いしますね。 お読み頂き有難うございます。お疲れ様でございます。 …

昼は想い、夜に夢を見る。 現実と夢のあわいで、 いまも静かに息をしている恋がある。 再婚した夜に届いた、 「夢に出てきた」という一通のLINE。 それは、終わったはずの恋…