「降り積もる」を含む小説

冷たくて暗い、終末世界でのボーイ・ミーツ・ガールです。 滅んだ世界で生きる人々は、最後に何を選ぶのか。 ゆきのように儚くて、しんしんと降り積もるような作品です。

言葉にならない想いが、 白い風景のなかで静かに息をしていた。 雪に閉ざされた町で出会った、ふたりの少女。 存在の輪郭が曖昧な彼女を、私は絵に描くことで愛した。 ——これは、失…

何者かによって、中学3年生の川田ユウたちは雪が降り積もる世界に飛ばされてしまった。元の世界に戻るには、雪合戦に１人でも勝たないといけない。

時代は明治。 雪国のとある村に『雪女』と言われている絶世の美女が1人、離れに住んでいた。 誰もが羨む美貌だが、村人の男はみなその女性に魅了され、女達は嫉妬に満ちていた。 村全体…

今年の雪は深く、春は遠い。 とある村の少女サナは、森にある聖域に密かに通い詰めていた。そこにあるはずの何かを求めて――。

とある村の1人の少年は黒色が好きでした。 それに対して、雪の色は嫌いでした。 ある日、毎年の神事に赴いた両親の帰宅が遅れてしまいました。 雪の降り積もるなか、少年は家族を迎…

　東京で働くキャリアウーマン・蒼井澪の人生は、仕事一筋。成功も評価も手に入れたが、心の奥底には満たされない何かがあった。 　ある秋の夜、偶然立ち寄った古民家カフェで出会ったのは、…

氷点下の街で、私たちはお互いの温もりを分け合う。 寒がりな美雨（みう）と、彼女に服を着せるのが好きな烈華（れっか）。 0℃を下回る寒空の下、今日も烈華は自分の服を脱いで、美雨に着…

　雪がしんしんと降り積もるバレンタインの夜。 高校生の時雨葵（しぐれ あおい）は、幼馴染であり片想いの相手である相馬陽翔（そうま はると）に、本命チョコを渡そうと街の展望台で彼を…

これは、この世界に存在しないはずの季節を、求めて生きた二人の物語。 白は空への手紙。失われた季節のかわりに、心だけが降り積もる。 これは、世界に一つしかない桜の木の下で、互いを…

今は昔、平安貴族の豊かな文化が花開いていた頃―――。”死”が最も忌み嫌われる時代に、一人の美しい葬儀師がいた。彼の名を、下橋行重。呪いと怨嗟の降り積もる平安京にて、彼は弔いという…

　年が明け、２年ぶりに地元に帰ってきた青年。雪が降り積もる中彼の前に現れたのは、高校時代の元恋人だった。幾許かの気まずさを胸に、年を重ねた彼らは何を語るのか。

お題で執筆!! 短編創作フェス【雪】 　彼氏の家での、おうちデート。雪が降り積もる白銀がロマンチックと思いきや……雪の上に文字が浮かび上がる。

雪が降り積もる寒い時期、離宮に訪れていた記録係の男はこっそりと抜け出す。 噂を耳にして気になった。好奇心というもの。 抑えきれなくなったので、裏口から抜け出し、屋台がある道へ。 …

ケプラー４４２ｂは、２１世紀に発見された、液体の水が存在しうると見られる惑星である。９００年後の未来、２人の宇宙飛行士が惑星開発のために派遣されて―、そしてＴＡＮＫＡを詠む。 …

作品を読んでくださった方、応援してくださる方への感謝の気持ちを伝えたい。

僕の住む街には、毎日灰が降り積もる 別の町に行けば、灰は降らないと聞く。理由は知らない、僕の住む街だけ灰が降る 降り積もった灰は毎朝掃除して、気が付いたら消えているのだ 初めは…

氷雪の世界が織りなす7つの物語を収録した連作アンソロジー。 文学性とエンターテインメント性を兼ね備えた作品群は、それぞれが独立した物語でありながら、「雪」というモチーフを通じて普…

音もなく降り積もる雪。 白くてきれいで冷たい雪。 それらに包まれ神様の御手へと導かれるのだ。 ＊この物語は自殺を美化し、誘発するものではありません。 ＊＊＊追記＊＊＊ …

その日も『雪』が降っていた。 バラバラに分解され消却されたはずの情報の粒。 赤、青、黄色と、極彩色に降り積もり消えることのないそれを、私たちは雪と呼んでいた。