「円城塔賞 ディストピア」を含む小説

恒星間移民船オリオン号で事故が発生。コールドスリープ中のオーナーは四肢切断の重症、妻は死亡。その事実がオーナーに露見すると技術者は責任を取らされ処刑される。技術者は生き残りのため…

2984年。人類は高度AIシステムConSulによる管理下にあった。清掃員の小野田ショーンは、ある日ConSulから新しいアパートへの転居を命じられる。しかし、その部屋の壁は空色…

不快な記憶や歴史が「不衛生」として除去（清澄）された近未来。 人々は合成された無菌の飲料のみを摂取し、穏やかな忘却の中で生きていた。 主人公は「醸造矯正官」。 地下から発掘され…

アンドロイドが、人間と共存していることが当たり前となっている近未来。 とある中古アンドロイド販売店で、男は女性型のアンドロイドを買った。 そのアンドロイドは、かつて謎の失踪を遂げ…

下水処理場に勤める俺は、大事な人間が住む"当該地域"が下水を用いた反社会性診断により存続の危機に陥っていることを知る。俺の糞を巡る冒険が始まろうとしていた。

君は腹を空かせたお魚だ。 なにやら向こうの方でロボットの声が聞こえてくる。 少し様子を見に行ってきて。

街では、スマホアプリで感情を貸し借りすることが日常となっていた。 不安な朝には『安心』を、疲れた夜には『喜び』を。 ほんの少しの課金で、誰もが心を取り替えることができる。 僕…

　世界を巻き込んだ大戦が地上を荒廃させつつあった時、地下に逃れた人々がいた。 　そのうちのひとつ北関東国民保護シェルターは、事実上の日本国として運営に成功していた。理由のひとつに…

創作活動はAIのものとなった。人々はサーバーを維持するための労働に終始し、AIの作った創作物を摂取する日々を送っていた。 サーバールームの掃除をしていた主人公は、博物館で見た『人…

「ゲンロン大森望ＳＦ創作講座」有志による同人誌「Sci-Fire 2023」掲載作です。

未来の地球はユートピアでもあり、ディストピアでもあった。人類の未来形である「私」は、宇宙に追放され、地球から遠ざかっているが…… ※速度の記述を変更しました（2025.8.13…

遠い未来、人類はリアルの暮らしを捨て、バーチャルの世界へと生まれ変わった。 肉体を持つものは誰もいない世界。それはある意味理想郷で、人々は幸福に暮らしていた。 ある日『私』はバー…

　廃墟の中で冬眠中のカプセルを発見され、六百年ぶりに目覚めた男。 　研究者で医者のストレンジ博士によって治療され、食事を与えられる。だが専門家が男のために研究して作った、せっかく…

文明が終わり、大半が砂漠と化した世界。 自分たち以外の生存者を探して旅をする二人。 そして、彼が病に倒れたとき、彼女に言い残した最後の言葉。 その意味を、彼女は一人で歩むうちに理…

　西暦2060年。技術革新により、人間の心の揺れ、狂気が測定できるようになった社会。より自由で、より公正な契約をおこなうには、正気であることが求められ、正気を失った状態での契約自…

カクヨムコン９中間選考通過ありがとうございました！ 多くの職業が人工知能で代用されるようになった日本社会、人々は生活のために胡麻を摺っていた。人工知能に依り失業した場合の補助金…

第3次世界大戦後の日本のお話です。 あんまり捻りはないかも知れません。 前、後編。

心があるからいけないのか。 心がないからいけないのか。 辿り着いた未来で、少女は想う。

何でも指示してくれる埋込デバイスのアシストに頼り切って、自分では何も考えなくなったゾンビ人間が蔓延する未来、人間と区別できない程度に進歩したロボットたちは、自分たちには意識があり…

2065年、人間の不死化サービスが開始されたが、このサービスに間に合わずに死んだ肉親等を再生してほしいという需要が生まれた。2055年の脳内監視マイクロロボットの埋め込み以前に死…