「音について」を含む小説

――女嫌いのラノベ作家 × 皮肉屋なお嬢様。 中学時代、話したこともない女子に告白されすぎて女子不信になった俺・神谷蒼司は、 高校では誰とも深く関わらず、静かに過ごすつもりだっ…

『宮殿から飛びだせ！令嬢コンテスト』中間選考突破作！ 目覚めると、そこは音楽の発展が地球と異なる異世界だった。 伯爵令嬢エリーザベト・フォン・ヴァルデックとして与えられたのは、…

梅雨のじめじめとした朝、高校生の井川楓はいつもの通学路を歩いていた。突然、目の前の校舎屋上からクラスメイトの雛川小夜が飛び降りる。落下する雛川と井川の視線が交錯し、その無関心で諦…

スナイパーの久音(くいん)と、久音に命を救われた、日本のごく普通のJKの亜音(あのん)。 禁忌の儀式によって生み出された邪神に、親友のマナが乗っ取られた。彼女は一度生命反応を失…

虫の大群に肉体を喰われた星影手毬が目覚めると、あらゆる生命の頂点である『魔王』の力と人格を内包していた。 同級生である蛍火莉音の助けで探偵事務所『ヤコブの梯子』で保護を受けなが…

王都に恋人が引っ越したあと、馬の間でパンデミックが発生し、馬車の数は減少した。代わりに竜に引かせることにしたが、それゆえに片道二時間は果てしなく遠くなってしまった。

シレア国、それはここにしか無い、唯一無二のファンタジー世界。 舞台は森に囲まれた平和な国、シレア。 国の中で時を刻むのは、王都シューザリーンの城下街に立つ時計台のみ。その鐘楼の…

高校二年生、鳴海奏多（なるみ かなた）。 クソ暑い夏休み、俺は新体操の合宿で不在の妹・鈴（すず）にパシらされ、女児向けリズムアーケードゲーム『アイリズ』の限定プロモカード集めを…

あの頃、僕たちの世界は、ヘッドフォンから漏れる音がすべてだった。 自分の本音を歪んだギターの残響音で掻き消していた、臆病な僕。 押し入れの暗闇で、あらゆるものに牙を剥いていた、…

鳴り止まない不協和音、狂ったように点滅するインジケーター。

秋の雨が石畳を叩く夕暮れ。路地裏でひっそりと営まれる『レン修復工房』の扉を叩く音がした。 扉の向こうから現れたのは、質素な外套の下に鮮やかな金髪と碧眼を隠した女性。名前はアリア…

ミニマムな世界で繰り広げられる様々な音 時にうるさく、時に悲しく そんな小さな演奏会を綴っていきます

その日も、何も変わらないはずだった。無機質な打刻音。冷えた空気。いつものデスク。ほんの少しの違和感さえ存在しない――たった一本の電話が鳴るまでは。 「――藤井理央様の退職手続き…

どうせみんな死ぬ。シリーズ　番外編！ これといって何か起こるわけでもない、夫婦の一日を覗いてみましょう――。 愛ちゃん：本作の主人公であり妻。面倒な性格をしている。本日はかまっ…

詩と書いて 志を書きまして 士を描く 氏を弄びて 死に給うかと

林檎農園の農作業用ロボットは、人類を信じている。 恋人のロボットは人類を疑っているから、仲間をつくった。 ※こちらは『黄金林檎の落つる頃』に大幅加筆したものです。

眠る前に、少しだけ優しくなれる話を書いています。 放課後の帰り道、 雨の音、 ふと目が合った瞬間。 恋が始まる少し手前や、 名前のつかない気持ちを、 静かな短編にしています。…

お兄ちゃんが忘れたお弁当を届けに行っただけだった。 いつも通りの道、いつも通りの病院。 けれど中に入った瞬間、外の音が消え、受付には誰もいなかった。 これは、夏の暑さと静けさの境…

「ヒール！」 いつもなら柔らかな癒しの光が母さまを包んでくれるはず、 だが――。 「ぽんっ！」 という音と共に、杖の先から派手に花弁が舞い散った。 いつの間に杖は形を変え、…

「ラブソングなんて、書けない」 ボカロP「asari」として三年間活動してきた朝霧円香。登録者三百人、再生数は伸びず、受験を理由に活動をやめることを決めた。 そんな彼女の曲を、必…