「この作品を何と伝えれば、凛音に応えてあげられるか」と考えていたら、ここまで遅くなってしまった。
黄金期のライトノベルを思わせる、熱量と疾走感に満ちた作品です。
本作『俺とロリとアイリズカード ~女児リズムゲームで天才JSと過ごす夏~』は、一見するとネタ寄りのコメディに見える。
女児向けアーケードゲームに放り込まれた男子高校生、クセの強い天才JS、映画特典、限定カード、課金圧――題材だけを並べれば、どうしたって色物っぽい。
だが、読み進めるうちに気付かされる。
この作品の本質は、「好き」を本気で信じる人間たちの青春なのだと。
主人公・奏多は、最初こそ「子ども向け」とどこか斜に構えている。
けれど、アイリズに人生を懸ける少女・凛音と出会い、その熱量に巻き込まれていく。
カード一枚を大切に扱う理由。
映画一本に本気で感動する理由。
勝敗に泣き、好きなキャラに心を震わせる理由。
凛音は、そのすべてに一切の妥協なく向き合っている。
だからこそ、彼女の言葉には説得力がある。
単なるオタク知識の披露ではなく、「私はこれが本当に好きなんだ」という熱が、凛音の小さな体から真っ直ぐ伝わってくる。
そして、その熱は不思議と読者にまで伝播してくる。
彼女の「好き」という熱量は、主人公を超えて、読者の心まで巻き込んでいくのだ。
凛音に会うために、きっとまた読んでしまう。
それだけの「熱」がこの作品にはある。
トレーディングカードアーケードゲーム。ひと昔前まで、ゲームセンターに行くとよく置いていたものだ。今じゃめっきり見なくなってしまったけれど、みんなも昔は一度はやったことがある筈だ。100円を入れ、出できたカードに一喜一憂し、筐体に向き合う。あの楽しさと感動は、いつまでも消えやしない。
本作は、そんなカードゲームをひょんなことから始めた高校生とガチ勢JSのひと夏の絆の物語である。レアカードを探したり、イベントで一悶着起こしたり、大会に出ようと四苦八苦したり……まさに、本作はトレーディングカードアーケードゲームそのもの。その楽しさと感動と、そしてほろ苦さも甘さも、余すことなく凝縮された名作であろう。
最愛の妹のために女児向けコンテンツ『アイリズ』の限定プロモカード集めに奔走することになった高校二年生の主人公・鳴海奏多。
しかし、アイリズ愛どころか何の知識も持ち合わせていない彼は、そのゲームの難解さに手も足も出なかった。
そんな彼を救ったのは、アイリズガチ勢の、毒舌で生意気な小学五年生の少女・琴浦凛音だった。
「お子様同伴」と「保護者同伴」、魔の条件をクリアしてプロモカードをゲットするため、手を組むことにした二人だったが――。
高校二年生の青年と小学五年生の少女が織りなす、異色のラブコメです。
「なんでそんな変態臭のする設定なんだ……」と正直最初は腰がひけていましたが、プロローグを読み終えるころにはすっかりこの二人の虜になっていました。
ツンデレなところがとても可愛らしい凛音ちゃんと、そんな彼女を年上の余裕で優しく受け止める奏多(ただし、巨乳好き)。
妙に相性の良いコンビが、隼人様の素晴らしい技術によって描かれることで、最高に面白いラブコメが爆誕しております。
普段はラブコメに苦手意識を持っている私でも、めちゃくちゃ刺さりました笑
ぜひ、ご一読くださいませ!!!