「ねえ？」を含む小説

かつて子供だった、獨りの勇者の物語。

ねえ、てるてる坊主って知ってる？ 晴れてほしいときに吊るす、あの白い人形。 その子は、てるてる坊主を信じてた。 もっと大きくすれば、もっと晴れるって。 祈りは届いた。でも、代わ…

魔法少女に憧れる女子中学生、ルー。 彼女はある日、突如襲来したエイリアンに遭遇する。 ルーはエイリアンを見て目を輝かせた。 「そうだ。エイリアンに改造してもらえば魔法少女になれる…

　昔すんでいた町に、転校というかたちで戻ってきた、中学一年生の小森あしか。 　この町での思い出のなかに残るのは、いつかあの神社で出会った――大きな耳と、ふわふわのしっぽを持つ、…

転生勇者のソラは、十年の死闘の末に魔王を討伐した。富、名声、栄誉。彼はその全てを手に入れたが、そんなものには興味がなかった。それから一年。彼は豪邸に引きこもって暇を持て余していた…

　ある日、小さな女の子は夢を見ました。とても幸せな夢を。いつまでも、いつまでも、眠ったままで、ずっと見ていたいとも思うような、とても幸せな夢を。 　その夢の中で、小さな女の子は小…

剣と魔法、そして“魔導ネットワーク〈アイチューブ〉”が存在するこの世界。 冒険者たちは、自分たちの戦いの様子をライブ配信することで名前を売り、稼ぎを得ていた。 他の冒険者の配信…

カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】10首連作部門 応募作品

9月23日、夏が終わりを告げる頃の放課後、新校舎の隣にある廃校舎に俺たちは忍び込んだ。 古びた鉄柵、ギシギシと音を立てる床板。夕陽が薄暗い屋上を赤く染める。 「ねえ、悠真……」

博多弁女子が関西弁男子に恋をした模様。 ◆文学フリマ会場にて無料配布していた話を投稿しています。

夕暮れの帰り道。 「ねえ、部屋に行ってもいい？」 恋人からのその一言は、世界で一番うれしくて、そして一番むずかしい問いかもしれない。 これは、どこにでもいる、少し不器用なカップル…

”自称”神様に出会って巻き込まれた、不思議な出来事の数々。 神様のところで働くってどういうことだ？　何もかも不確定のまま、なし崩し的に物語は進んでいく。

ある日、"自分"が自分を見ていた。 鏡でもなく、影でもない。 同じ顔、同じ声、同じ仕草――でも、目だけが違っていた。 暗く、深く、底のない「闇」だった。 やがて、友人たちの中に…

気まぐれで女好きの傭兵レグルス。 彼は大戦で功績を上げて英雄として称えられたりもする一方で女性関係でやらかし地方都市へ左遷されるなど多難な日々を送っていた。 そんな彼の命を狙っ…

村一番の美女として、ちやほやされてきたジネット。 ある日、畑で偶然“奇跡の豊作”を起こしてしまい——気がつけば、“豊穣の聖女”として王都に召されていた！？ 憧れの王都、素敵な貴…

「すべて」を手に入れる吸血鬼の女の子と、「すべて」からはみ出た男の子の話です 2025/8/24(日)文学フリマ札幌10 サークル：いるかダイヤルアップ 合同誌の短編集「mem…

「名前、呼ばれたの……私？」 誰も見ていないはずのその背後で、輪が少しだけ広がった気がした。 気づけば、手がほどけない。 夜が明けない。 「ねえ、これ……遊びじゃなかったの？」

俺は、よく土日に川に釣りに行く。 山などにある渓流ではなく都会の中にある普通の川。 初心者ながらそこそこ釣れるし、魚もうまい良い川だ。 普通じゃない箇所をあげるとするなら飛び込み…

「――私と結婚してくれる？」 　アパートの管理人のお姉さんが扉の先にいる。 　開けたら多分取り返しのつかないことになるだろう。 「ねえ鈴木くん。私、もっと近くであなたとお話しした…