風船の目線で語られる、不思議とあたたかい詩。「あなたの気持ちを吐き出すように、風船を膨らませて、空に浮かべてごらん」という一節に、ふっと肩の力が抜けた。まっ赤な風船は気ままに空を漂いながら、忙しなく暮らす私たちをただ静かに見守っている。「心配しないで。大丈夫」と。冒頭と結末で繰り返される同じ一節が、読み終えたあとにはまったく違う色を帯びて聞こえてくる。
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