概要
砂が唸る国で、ひとつずつ“生きる仕組み”を作っていく。
グランセル王国の公爵令嬢、グレイス=ソフィア=リヴェルノートは、王太子妃候補として政務に深く関わり、税と備蓄の改革を進めていた。だが、王子カシウス=コンラート=グランセルの不正に迫った矢先、告発の手続きは“間に合わない”。先に冤罪が用意され、式典の場で婚約破棄と国外追放が宣告される。
父ヴァレリウス=ルシウス=リヴェルノートは手続きで王太子府を封じ、娘を守るための一手を打つが、帰還座標のない転移は止められない。侍女が渡した最低限の食料と杖、ナイフ入りのトランクだけを携え、グレイスは砂漠へ放逐される。
父ヴァレリウス=ルシウス=リヴェルノートは手続きで王太子府を封じ、娘を守るための一手を打つが、帰還座標のない転移は止められない。侍女が渡した最低限の食料と杖、ナイフ入りのトランクだけを携え、グレイスは砂漠へ放逐される。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!~ 座標のない放逐、ゼロから始まるサバイバルの教訓 ~
帰還座標のない転移によって砂漠に放逐される、というグレイスの境遇は、よくある婚約破棄ものの導入を一段重くしている。王太子妃候補として税と備蓄の改革を進めていた政治的に有能な人物が、不正を告発する直前に冤罪で先手を打たれるという展開は、悪意の巧妙さをきちんと描いている。
特に印象的なのは、章タイトルの付け方だ。「第一部 追放、砂漠、契約」から「第二部 乾いた街に、深い息を」へと移る中で、「残り日数の実測」「下から減る」「匂いの筋」といった生存の実務的な細部にフォーカスした題が並ぶ。最強従魔と魔法というファンタジー要素がありながら、物語の核心は「ひとつずつ生きる仕組みを作っていく」という地道な…続きを読む