概要
あなたの記憶に、残りたかった。
“俺も好き”
その香りの中で、そう言われた瞬間、もう、恋が始まっていた。
――その”好き”は、私のものではなかった。
高校に上がる春、沈丁花の香りが立ち込める通学路で、紬は、朝倉先輩に出会う。
朝倉先輩には、薔薇の香りがする、彼女がいた。
恋人にはなれなくても、せめて、記憶に残りたい。
そう考えた紬は、一つの小さな選択をする。
数年後、沈丁花の香りが、また2人の足を止める。
2人はそれぞれ、別の花束を買った。
それぞれの、大切な人のために。
春の香りの中の、淡い恋心を描いた短編です。
その香りの中で、そう言われた瞬間、もう、恋が始まっていた。
――その”好き”は、私のものではなかった。
高校に上がる春、沈丁花の香りが立ち込める通学路で、紬は、朝倉先輩に出会う。
朝倉先輩には、薔薇の香りがする、彼女がいた。
恋人にはなれなくても、せめて、記憶に残りたい。
そう考えた紬は、一つの小さな選択をする。
数年後、沈丁花の香りが、また2人の足を止める。
2人はそれぞれ、別の花束を買った。
それぞれの、大切な人のために。
春の香りの中の、淡い恋心を描いた短編です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!香りに閉じ込めた初恋が、春の中でほどけていく
自主企画へのご参加ありがとうございます。
拝読しました。
沈丁花の香りと初恋の記憶を重ねた、淡くて切ない短編でした。
「記憶に残りたい」という気持ちが、とても高校生らしくて良かったです。
恋人にはなれない。
でも、忘れられるのも嫌だ。
その幼さや浅はかさを、作品がきちんと優しく見ている感じがしました。
朝倉先輩への恋は、最初から届かないものとして描かれています。
だからこそ、紬が沈丁花の香りに自分の気持ちを託そうとするところが切なかったです。
ただ、その香りに強く縛られていたのは、相手ではなく自分の方だった。
そこに気づいていく流れが、この作品の一番綺麗なところだと思いました。
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