ヒトコワ系のホラーの後味の悪さに付きまとうのは、「もしあの時、何か違う事をしていれば、違う結末を迎えることができたかもしれないんじゃないか?」という、IFを探してもがいてしまう、一種の防衛本能のような思考の渦であると思います。
これが本当に厄介です。
幽霊や怪物の類の場合は話が通じないことも多く、ある種どうしようもない災害としてその理不尽を受け入れるしかありません。
しかし、相手がなまじ人間であった場合、「交渉」ができてしまうわけですね。
納得してもらえるよう説得しようとしたり、許してもらおうと謝ったり、機嫌を取ろうとして袖の下を送ったり。
だからこそ、「あの時こうしていれば……」と、渦の中でもがいてしまうわけです。
本作はそんな良質な「後味の悪さ」を味わえる、秀逸なヒトコワ作品です。
あなたなら、どこでどうしていましたか?
読み始めた時は、少し切ない再会の物語だと思っていました🌸
ですが読み終えた時、静かな恐怖が胸の中に残りました😨
本作の怖さは幽霊でも怪物でもありません👻
誰もが心当たりのある「見て見ぬふり」や「都合よく誰かの優しさを利用した記憶」にあります💧
冷夏は最後まで怒りをぶつけません🌹
ただ優しく微笑みながら、かつて自分がされたことをなぞっていきます🌑
だからこそ「人のものって、いいよね」という言葉が恐ろしく響きました😨
短編ながら伏線回収も鮮やかで、ラストの一言は強烈な余韻を残します✨
心理ホラーや人間の業を描いた作品が好きな方におすすめです📖