お片付けの後は愉しむべし
「...マジか」
帽子から覗き込んでみると、視界には床に突っ伏して倒れている人々をみて出たサクナの一言はソレだった。
「あいつら、町の人たちまで皆殺しにしたのかよ」
老若男女に子供にまで、あまりの慈悲のなさにこんな数えきれないぐらいの死体を見てきたサクナ自身でもドン引きだ。
だが、それと同時に心配事が増え、さらに頭を抱える。
「こいつはマズイな、今誰かに見られたらガチもんの指名手配になっちまう──よし、埋めるか」
それは御免こうむりたいと即座に切り替えた、彼女の行動は早かった、魔法で地面を抉り死体を土を埋める、コレを繰り返すことはや2時間がたった頃、汗を拭いこの町の名物といわれた噴水へと腰掛けた。
「一旦休憩...まあまあ広かったんだなこの町」
当たりを見渡すとぼそっと呟く。
ここにきた当初は自分が死神の魔女とバレるまではこの町で暮らしていたのだ、けれどある二人組によってサクナの正体はバラされ居た堪れなくなりあの山奥で暮らしていたという訳だ。
「今思うと、仕向けられたのか」
昨夜、あの二人を見た時にどこか見覚えのあると思ったが、そうかと一人納得をする。
「あーあ、気に入ってたんだけどな、あそこ」
サクナにとっては自給自足が出来る場所とは決して言えなかったが、人と関わる事が怖い彼女にとっては充分居心地がよかったのだ。
けれど、今思うと何もかも仕組まれていたなと考える。
「ほんの少しの恩だ...しっかりと弔ってやるからな」
重い腰を上げ、サクナは再び埋葬を続けるのだった。
この行いは太陽が沈むまで続いた。この町住む800人全てを弔い終えた彼女は近くの宿、それも貴族が泊まるようなホテルと呼ばれるところで体を休める。
「こんな機会はそうそうないし、いいよな?埋葬してやったし」
意外にもサクナはこういう時、愉しむタイプなのだ。そうと決まればと、誰もいないパーティールームで音楽をかけて踊る。
「フフーン、フンフン♪」
ダンスの相手はいないが今まさにここは自分だけの桃源郷だと狂ったように踊る。
「ん〜、満足...さて、次は飯だ」
調理室へと移動すると冷蔵庫を開いては中身を物色し始める。
「ほう、これは骨付き肉か...腐らすのは勿体無いしいただくか」
両手で抱えられないぐらいに肉を抱え、部屋に戻ると腰に刺していた剣を抜き、肉にぶっさしと高火力の炎でこんがり焼き上げる。
「一度、こうしてみたかったんだよな〜...あむ...うん、うまい!」
ベットに寝転がりながら、お風呂に入りながら、なんとも行儀が悪いのだろうか。だが今のサクナを止めるものは誰もいない今は彼女一人の時間なのだ。
「ふぃ〜、さっぱりしたし、腹も膨れた...最高の1日だな...今日は寝るとするか」
骨の髄までしゃぶりつくし、床に放り投げると彼女はふかふかのベットに体を預けると、次第にウトウトしてゆっくりと瞼を閉じた。
「うお...なんて、気持ちが...いい...すぅ〜」
翌日、町に響くほどの爆音で起こされるのをサクナはまだ知らない。
「
死神と呼ばれた魔女、お姫様を護衛する 鷲宮 乃乃@X始めました @koyomad
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