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概要
コンプレックスを持つすべての人たちへ
小学三年生の藤崎美咲は、家にあったカラオケセットで友達と歌うことが大好きだった。歌うことは純粋に楽しいことだった。 しかし五年生のある日、クラスの男子たちから「声が変」「アニメ声」と笑われる。その日から、美咲の世界は変わってしまう。音楽の時間も、国語の音読も、すべてが苦痛になった。六年生の合唱コンクールでは、恐怖から口パクで逃げてしまう。 大学を卒業し、社会人になった美咲は、ある日スマホで自分の声を録音してみる。客観的に聞いてみると、自分の声は「普通」だった。自分は声を嫌っていたのではなく、嫌う「べきだ」と思い込まされていただけだと気づく。 声を出すことへの抵抗は薄れていったが、カラオケだけは別だった。二十代半ば、友人とのカラオケでもマイクを握ることができなかった。歌は「聞かせるもの」で、ま
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