概要
乾いた風が肌を撫で、僕の中の潤いを奪っていく。
空は嫌いだ。眩しすぎる光が、どんな汚れた人間にも等しく降り注ぐから。
景《けい》は二十一歳。
夜の街で女の子に声をかけ、笑わせ、泣かせ、救ったふりをして金に換える。それが仕事で生き方だった。抱き寄せる腕は慣れているのに、胸の奥はいつも冷えていて……。誰かの体温を知れば知るほど、自分が空っぽだと分かってしまう。
いつものようにキャッチをしていた夜、淡瀬《あわせ》と出会う。
彼氏に捨てられたばかりだという年上の女。涙は静かで、媚びることも縋ることもない。ただ夜風に晒されたまま立っていた姿に引っ張られた。特別な美人ではない。けれど、ふとした瞬間に視線を奪われる。不思議な輪郭をしていた。
景は彼女を店に連れて行かなかった。
代わりに化粧をして、服
空は嫌いだ。眩しすぎる光が、どんな汚れた人間にも等しく降り注ぐから。
景《けい》は二十一歳。
夜の街で女の子に声をかけ、笑わせ、泣かせ、救ったふりをして金に換える。それが仕事で生き方だった。抱き寄せる腕は慣れているのに、胸の奥はいつも冷えていて……。誰かの体温を知れば知るほど、自分が空っぽだと分かってしまう。
いつものようにキャッチをしていた夜、淡瀬《あわせ》と出会う。
彼氏に捨てられたばかりだという年上の女。涙は静かで、媚びることも縋ることもない。ただ夜風に晒されたまま立っていた姿に引っ張られた。特別な美人ではない。けれど、ふとした瞬間に視線を奪われる。不思議な輪郭をしていた。
景は彼女を店に連れて行かなかった。
代わりに化粧をして、服
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