別の街に行く途中、主人公のタイガは足止めを喰らった交易都市で、宝石を嵌めたような瞳に無機質な笑顔の男と邂逅する。空に浮かぶ島にある交易都市シルシェイドが実際にどこかにあるような佇まいで描かれ、人々の暮らしも自然に息づいているかのようでした。だからこそ、霧の立ち込める夜中に出会った男の異質さの描写が際立ちます。まごうことなく異世界なのに確実にそこにある土地で起こるとても美しく、もの哀しさのある旅情幻想文学でした。他のお話もあるようでしたら拝読させていただきたいです。
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