第2話
一度、こんな風に酒飲んだり煙草吸ったりしてるのがバレたら、あたしら退学だね、と神楽耶に零したことがある。すると神楽耶は、月の光のような淫靡な笑顔でこう言った。
「大丈夫だよ。だって先生達、あたしのこと大好きだもん」
実際、そうだった。パワハラ眼鏡こと山田も、セクハラ禿爺の田村も、あたし達が屋上で定期的にしているこの宴に気づいても、見なかったことにした。それどころか田村に至っては、あたし達に差し入れする始末だった。こういう場面に出くわす度に、日本は教員免許を誰にでも配ってるんじゃないかと疑ったものだ。
こういうことは、これまでも何度もあった。遅刻、早退、赤点から始まり、法に反することに至るまで、神楽耶はとがめられたことが一度もない。少なくともあたしが知る限りは。
カリスマ、なんて言葉では片付けられないものが、神楽耶には確かにあった。ひょっとすると、本当に神楽耶はホモサピエンスではないのかもしれない。人間ですらないかも。まぁ、そんなことは些細なことだ。神楽耶は神楽耶。それでいい。あたしは神楽耶との長い付き合いの中で、そういう風に折り合いをつけることにした。でなきゃ、おかしくなってしまいそうだったし、ね。
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血濡れのかぐや姫 ビト @bito123
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