百年寵姫-3
「ミレリア様、この旗の色なんですが……」
「ミレリア様ー、次の舞踏会なんですが、主賓の順番は……」
「ミレリア様、件の書類が無くなっているんですが、この部分はいったい……」
宮廷とは慣例の世界だ。明文化されていないルールも多い。特にこの時代は何もかもがルールに基づいて管理されているわけではない。
分からないと面倒になることも多い。だから前例を踏襲しようとする人は、ミレリアに頼った。長らく宮廷に住むミレリアには知識の蓄積があった。大体のことはミレリアが知っている。
ミレリアは宮廷の図書館となりつつあった。図書館には多くの人がやってくる。ミレリアには巨大な宮廷の人脈網ができ、いつしか政務にも関わるようになった。
忙しい彼女は、徐々に閨に呼ばれる回数も減る……。
「耐えるんだよ、ミレリア」
「アイツらが……飽きるまで……」
ミレリアは一人きりの寝室で目を覚ました。
目を覚ましたミレリアを襲う感情……。
「おのれ……おのれえええええええええ!!!!!!!!」
屈辱と憤怒
「おのれ、よくもここまでコケにしてくれたな。今に見ているがいい!!!」
ミレリアは自分の手をじっと見つめる。指先からつながるミレリアの人脈網、ミレリアの糸。
これはきっと私の武器になる。アイツらと戦う武器に。
ミレリアは憤怒の形相で決意する。
「この屈辱、どれほど高くついたかを思い知らせてやる!!!!!!」
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