その道理
その時。
死神の冷たい掌がヒタリと首に触れる。
かつて担任教師だった男の、その首に。
~その奇妙な遺体についての警察関係者の会話~
「遺体は元教師」
「死因は頚椎骨折です」
「男には以前に学校内で不祥事を起こし懲戒免職になった経緯があります」
「遺体の近くには、一枚の卒業写真が落ちていました」
「その卒業写真に映る生徒の顔が…」
「なんというか…」
「顔の部分が鋏で切り抜かれて裏返しにされています」
「写真中央に映るこの男の顔以外、39人分全員です」
「写真を切り裂いたのも本人によるものでしょう」
「一応、写真に映る人達の安否を確認しましたが、何も起きていません」
「この男が何故こんなことをしたのか…。理解に苦しみますね」
◆
その元担任教師の訃報は卒業生39名全員に送られた。
しかしその男の告別式に参列する生徒は1人もいない。
…どうやら死神にだけが、妄執に囚われ続けた彼を特別に贔屓し呪う道理があったらしい。
その道理は何一つ間違ってはいなかった Yukl.ta @kakuyukiyomu
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