ネット小説と生成AIの問題に関する問題についてラーメンの作り方などに例えて色々語ってみるエッセイ

新景正虎

一、ラーメンで創作を語るとは?

 初めましての方がほとんどだと思いますので簡単に自己紹介させていただきます。


 新景政虎の名前で各種投稿サイトで作品を発表させていただいておりまして、今は主にファンタジーのカテゴリーで「虹色の英雄伝承歌」という異世界転生要素の無い王道のファンタジー作品を公開しております。


 しかし、今回はそれではなく、今書いている新作の世界が人工知能が一般化しているSF的な近未来の世界であること。


 また、その世界の設定や科学考証を決める際、様々な情報が必要になってきたので対話型AIを使ってみたことがあります。


 その事を近況ノート等で簡単に触れるつもりでしたが、あれもこれもとやっているうちに膨んでいきまして。


 せっかくなので今、界隈で色々と話題になっているAI、特に生成AIと創作について今の自分の考えを書いてみようかと思った次第です。


 テーマは題名の通りとなります。


 生成AIについてラーメンに絡める考えるとはどういうことかといいますと、自分は創作について考える時、食べ物に置き換えて考えることが多いのですが、ラーメンに例えてみるとこの生成AIについての自分の考えが伝わるかなと思った次第です。


 皆さんラーメン好きですよね。


 自分が現在住んでいる新潟はラーメン大国だそうで、地元上越ではしばらく前にとん汁ラーメンがテレビで取り上げられてお店では行列が出来るほどに…


 味噌のスープと豆腐と煮込んだ玉ねぎと豚肉がなかなかによい。


 とは言え、自分も食べに行ったのは話題になってから。


 地元で有名とテレビで紹介されながらも地元民はそれほど興味はないはあるあるでしょうか?


 とまあ、それはさておき 。


 なぜ創作論を食べ物に例えるかというと、それは食べ物と創作は、作ったものを摂取し、相手に活力あるいは栄養を与え、体に影響を与えるという点については近しいからと考えているからです。


 では、特に今話題になっている生成AIはラーメンに例えるならどれか?


 AI、特に生成AIについては学習した著作物の無断使用など学習内容の方法の是非を巡って今だに論争が続き、そして決着がつかないまま技術は進歩しつづけ、自分達が試行錯誤して作り出したものを他人が勝手に使ってしまうというクリエイターや権利者関係者にとっては看過できない事態となっており、また、今後は生成AIが生み出した画像や文章を別の生成AIがさらに学習していくという事態も予測、いやすでに発生しております。


 自分がネット等で観測した限りでは生成AIユーザーはAI製であることを隠しての画像投稿が散見され、規制派は生成AIを使って画像を生成した個人や企業に対する悪質な抗議や嫌がらせ等がありました。


 また、人がAIによって生み出してネットに氾濫した雑多なコンテンツを学習したAIが劣化していく可能性も指摘されております。


 また、画像の改編などによる精巧な偽画像(ディープフェイク)による捏造、誹謗中傷、名誉毀損、世論操作なども起きており、ネットコンテンツそのものの質、信頼自体が危うくなっています。


 皆が皆、クオリティの高いコンテンツを作れればよいですが、基本的にそれはないと自分は思います。


 明確なデータがあるわけではないのであくまでもイメージですが、よいコンテンツを作れるノウハウ(才能、努力、感性等)を持っている、維持し続けられる人は一握り、昔なら100人いれば一人か二人くらい、創作の敷居が下がっている今なら比率はさらに差が出ている気がします。


 つまり、生成AIによって創作のハードルが下がると言うことは、劣化したコンテンツで界隈がより溢れることになる。そしてそれを学習した生成AIによってさらに再生産される。


 もちろん、生成AIを使いこなして高いクオリティのものを生成する人もいるでしょう。しかし、それらもまた(よほど宣伝がうまければ別でしょうが)数で埋没することになる。


 プロ級の優れたコンテンツを生み出し、発表できるのが百人に一人から千人に一人、一万人に一人の時代になるかもしれない。


 しかし、他方で情報の収集、集約等作業の効率化の点等、生成AIでなくてもAIは創作において有益であることもまた事実。


 では、自分を含めた創作に携わる者はどうやってAIと付き合っていくべきか。


 これが今後の課題といえるでしょう。


 自分は生成AIに関しては慎重派で、ネットでは規制派賛成派両方の意見を見ていますが、どちらも過激な意見が拡散され、それに反応して相手もより過激な反論を展開し、議論と言うよりはは泥試合の様相となっている印象。 


 この辺りが生成AIに関する今の自分の認識となります。


 では本題にもどって、ここでいうラーメンは味噌とか醤油とかの味の区分けではなく、調理方法としての分け方となります。


 つまり、


 ふたを開けてかやくを乗せてお湯をかけて時間を待つ、いわゆるカップラーメン。


 スープと麺が入っていて、その上に具を乗せる袋麺。


 コンビニのスーパーの惣菜コーナーで売っているレンジで温めるだけで食べられるカップのラーメン。


 他にはファミレスやチェーン店でよくある。食材は共通でそれぞれをお店で加工して出すラーメン。


 個人でやっている、麺からスープまで全て手作りのラーメン。


 等々。


 では、この中で例えると、生成AIで作られたコンテンツはどれに当たるだろうか?ということです。


 自分は初めの三つかなと思っています。


 お湯さえあれば、安い値段でお手軽に誰でも食べられるカップラーメン。


 しかし、お湯をかけただけで出来上がったこれを料理か?といわれれば首をかしげざるを得ない。


 では袋麺はどうか?


 麺とスープがセットになっていて具はお好み。


 悪くはないが、お店でこれを出されて金を取ると言われたらどうだろう?


 あるいはラーメン屋に入ってラーメンを頼んだら、なんか市販のカップラーメンが出てくる。

 

 それを見たらどう思うでしょうか?


 もちろん、店の看板に書かれていればああ、そう言う店かで納得する人もいるでしょう。


 もちろん、カップラーメンの味が好きな人もいる。


 その一方で遠い場所にあるラーメン屋に時間と金をかけて食べに行く人もいる。


 安くてうまいカップラーメンがこれだけ溢れているのになぜ人はラーメン屋に足を運ぶのか?


 この辺りが生成AIの普及に関して自分が思った点になります。


 過日、生成AIで書いた小説がカクヨムの日刊ランキング一位をとったと言う話で界隈でざわついていましたが、この話を聞いたとき自分がまず思ったのが、カップ麺や袋麺を、味を少し自己流にアレンジしたのを次々出して店の回転率をあげているようなものかなと、そう思っていましたがどうやら件の作家さんはAIに出力させた大量の文章を自身で推敲しているとのこと。


 なるほどそう来たか。


 これには思わずうなずいてしまった。


 これが本当だとするなら、例えるとカップ麺の麺自体を細かく砕いて粉末にして生地に練り込むようなもので、正直かなりの狂気じみた行いだと思います。


 実際はどのような意図かはわかりませんが、生成AIで効率を追求というよりもこうした方法でどこまで行けるかという実験的な意図を感じます。


 それはそれで『試みとしては』否定はしません。


 しかし、大抵の人はカップラーメンにお湯を注ぐかのように生成AIに指示をして、出力されたコンテンツに満足して、自分で手を加えることなく出しているのではないでしょうか?


 誤字脱字、設定や物語、人物の言動の矛盾のチェック等、タイパ重視の今の世の中、果たして生成AIでコンテンツを出す人らはそれを面倒がらないだろうか?


 そもそもネットコンテンツというのは更新速度と頻度でいかに相手の目につく場所に置くかだと思うので、生成AIで大量のコンテンツを出すのは、一通り書ききってから公開する形式の自分にとってはさほど脅威ではなく、毎日自力で書いていて更新していた人にとっては脅威かなくらいです。


 元々毎日書いては公開している人には更新速度や頻度では敵わなかったわけですから。


 とはいえ、これについて無関心ではいられないのも事実。


 では我々書き手は今後、どうするべきか。


 しかし、その前にそもそも料理、調理とはなにか。


 カップラーメンは食品には違いないが、しかし料理といえるのか?


 カップラーメンにお湯を注ぐ行為は調理といえるか?


 全国からさまざまなカップラーメンを集めて、時に手を加えてアレンジしたものを出す専門店、生成AIでコンテンツを生み出すということは例えるならそんな感じではないでしょうか?


 それ自体は堂々と明らかにしていれば新しい商売と見なされるかもしれませんが、勝手にそんなことをされては製品を製造するメーカーとしては無視できないでしょう。


 自分たちの作った品物を勝手に使われて、もし何かあれば自分達にも風評被害が来るかもしれないわけですから。


 今問題になっている生成AIの権利侵害は例えるならそんな感じなのではないでしょうか?


続く。

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