2話

......




痛い.....




目を覚ますと体中が痛く感じた。




「ここは.....?」




掠れた目であたりを見回す。すぐ隣にはまだ寝ている団員の一人がいた。


でも私は何をしていたのか思い出せなかった。その朧気とした記憶を思い返していく。




まず最初にこの団員といつものように話していた。そこで出てきたのが最近巷で有名な噂、色館…。そこから私と団員の一人である彼女は時間をかけて色館に来た。鍵が開いていたので中に入るとそこには…。




時系列順に考えてみるとある程度眠気から覚め、意識もはっきりとしてきた。そう。私と彼女は噂の色館に来ていたのだ。でも、中に入ってからの記憶がない。いや.....思い出せないのほうが正しいか…。




意識がはっきりとした時、私はもう一度あたりを見まわした。


辺りは石に包まれ、彼女は石の堅い床に寝そべっている。その石には苔が生えていてよく見ると何故か少し、赤くなっている様に見えた。




そこで私はもう一度彼女を見ようとしたその時、一人の人物が近づいてきた。その人物はどこか見覚えがあるような服装をしていた。私が黙っている間にその人物は口を開いた。




「こんにちは。お客様。何をそんなに警戒した目で見てくるのです?」




私は何者かもわからないその人物を警戒した。お客様と私を呼ぶその人物は色館の者なのだろうか…。それとも噂にもあったお化けなのか。どちらにしろ警戒しない理由はない。




「あなたが何者なのか分からないから。」




「わたくしの正体など、どうでも良いのですよ。ええ。ああ、そういえば言ってませんでしたね。私のことはとでも呼んでください。」




その人物は、作ったような笑いで私に言ったように見えた。


何もない沈黙の時間が数秒続いた後、一人の声によってどこかへと消えた。




「んん.....ここ.....は…?その人は誰.....?」




「おや、お目覚めですか。ああ、貴方もお客様なんですよね…。」




「あなたは誰?お客様?ここは色館なの.....?」




私が声をかける前に彼女は興味津々に質問をしていく。


その人物も、淡々と喋っていた。途中で聞こえた言葉はなんだ。お客様…?




「ええ。色館ですよ。ようこそ!色館へ。」




その人物は色館だと明確に宣言した。ここは本当に色館という建物らしい。噂にも本当のことがあるもんだ。でも、お客様という言葉だけが気になってくる。




「さあ、お客様方、色館へようこそ。そして黒き路へと案内させていただきます。」




謎の人物がそういった瞬間、私と団員の一人である彼女はそこで全ての感覚、そして意識を奪われた。




........




「案内が完了致しましたね。全く、今回のお客様は中々鋭かったですね。もう少し生かせておけば外に知らされる可能性があった。貴方方には永遠の眠りへと案内させていただきましたよ。」




そういう謎の人物は、小瓶をどこからか取り出し灰となった彼女らを別々の小瓶へと入れていた。そして、入れ終わるとすぐにその場から立ち去った。




立ち去った後には何もなかったかのように、先ほどまでの石でできた壁や床などは消え失せていた。






























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色館 YUKI /雪 @kisaragi0326

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