冬を繰り返す僕は、“なんでもない春”という気づきを得た。

主人公は母親がいなくなった時から、心の中ではずっと“冬”のままです。それでもずっと春を望んでいるのが文章から伝わってきます。

三年間揺れなかった“窓”が少しずつ揺れるのが、春をつげる風のようで“次こそは立ち直れるんじゃないか”と思わせてくれます。

“死ぬんだったら春がいい”と思いながらも、自分の中で春を迎えられた――派手な救いではないかもしれないですが、現実味があって心に残りました。