物語として丸く収まった――そう読者が油断したとき、真実が明らかとなる。

 度肝を抜かれました。信じていたことが根底から覆り、あらゆる物語設定がその「真実」のために存在していたことが発覚。この結末を予測できる読者は唯一人としていないでしょう。

 少年のテルは過去に家族を失い、姉のエリナが唯一の信頼相手となっていました。彼らは貧困層エリアに居住しており、富裕層エリアの天候を維持するため、天候装置『マーメイド』により常時人工的な雨が降っています。

 貧困層エリアに住む人たちは晴れた空を見たことがありません。

 そんなある日、エリナは晴れて結婚することに。彼女は人生で唯一のわがまま、「空が晴れてほしい」と願います。テルは空を晴らすため、富裕層からの攻撃の可能性をも顧みず天候装置に手を出し――。

 エリナの願いを叶えるために奔走するテルはまさに勇姿そのものであり、読者に勇気と希望を与えてくれます。

 果たして結婚式は晴れ空のなか成功するのか。

 あなたは知られざる真実に辿り着くことができるでしょうか――。