第9話 📹残された手紙
話の途中で、ふうっと一息つく。
ずっと喋りっぱなしだったから、少し疲れちゃった。
するとそれを察したように、悠真くんが動かしていたカメラを止めた。
「お疲れ。どうする、話すの変わろうか?」
「ううん、もうちょっと続けるよ。怜くんの手紙の内容までは、話しておきたいから」
「わかった。けどアレを話すなら、手紙の現物があった方がいいかもな」
「たしか、戸棚にしまってたよね」
葵ちゃんが椅子から立ち上がって、戸棚を開ける。
あの手紙は今、動画研究部の部室に保管されているの。
誰かが代表して預かろうかって話も出たんだけど、みんなが集まるここに置いておく方が、良いような気がしたから。
私は葵ちゃんから受け取った便箋から、手紙を取り出す。
そこには、怜くんの字が綴られていた。
「なあ、本当に読むの代わらなくて大丈夫か? その手紙読むの、キツいだろ?」
「うん……けどそれは、悠真くんや葵ちゃんだって同じでしょ」
「それはそうだけど……」
「やっぱりここは、言い出しっぺの私が読むよ。カメラを回して」
再びカメラのスイッチが入る。
怜くんが残してくれた手紙。そこには、目を反らしたいある事が書いてあるのだけど……ちゃんと向き合わないと。
「それじゃあ、読むね」
2人が頷いて、私は手紙を読みはじめた。
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逢魔が時の怪談語り 無月弟(無月蒼) @mutukitukuyomi
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