晴れのち雷雨と翌日

「えっ、えっ? ねえ、なんかさむくない、なんかさむくない⁉︎」


「うるさいな、涼しくていいだろうが」


「ばかいわないでよ、すずしくなくていいの! おひさまは⁉︎ おひさまはどこ⁉︎」


「雷でも鳴るのかね。これからどんどん涼しくなって、雨も一層激しくなるぞ」


「いやだ! そんなひどいことないよ!」


「ひどいもんか、これまでの晴天こそひどかった!」


「しんじられない! こんなにさむくて、あめもまだふるの⁉︎ ねっこがくさっちゃうし、さむくてこごえちゃうよ」


「おっ、聞こえてきた!」


「なに?」


「雷だ! ちょっと聞こえたぞ!」


「うわっ、わわわっ、あめ、つよくなった! いらないって、もうおみずいらない!」


「うおっ、雷も最初から気合い入ってるなあ!」


「しんじられない! ぼくもおくさんとおへやにはいりたい!」


「狭っ苦しい植木鉢ってやつに押し込められたいってのか? そりゃあ嫌だろ」


「うるさい、こんな おおあめにうたれるくらいなら、おへやにいるほうがずっといい! きみこそ、そんなこといって、あしたまた おひさまがでたらおおさわぎするんでしょう?」


「ふん、こうして存分に根っこを伸ばせて、雨を浴びられるなら、多少の暑さくらい耐えてやるさ」


「いったな⁉︎ ぼくはきいたからな! ぜったいにもんくいうなよ!」


「ああ、こんな雨を浴びられるんだ、少し暑いくらい、耐えてやるよ」


 ・ ・ ・


「ああー……ちくしょう、あっちい……」


「あ、……あ、まぶしっ……。おひさま……?」


「ああ、起きたか。てめえの大好きなお日様が世界を焼き払おうとしていらっしゃるぞ」


「なん、で……だめだよ、こんなに、……てらしちゃ……!」


「はっ、なんだなんだ、おまえもが嫌いになったのか?」


「だって、こんな……つちが……びしょびしょなときに……あたためられたら……」


「あ、なんだって? あっ、おい、おまえの大好きな奥さんがきたぞ」


「んえ……?」


「どうしたんだよ? あ、奥さん。なんかこいつ元気ないんだけど……」


「あら、大変。やっぱりあんまり雨にあたるところじゃだめなのね……。こっちもちょっと葉っぱ傷んでる……日あたりがよすぎたのかなあ?」


「はっ……」

「だから……」


「おれをこんなやつと一緒に植えるからだろうが!」

「なんでぼくをこんなのといっしょにうえたのさ!」


「場所、変えようか」


「っしゃあ!」

「やったー!」


「ふん、これでおまえなんかとはおさらばだ! おれは直射日光のあたらない涼しい場所にいく!」


「やい、ぼくだってあんなあめにうたれるのはごめんだ!」


「おっ、奥さん戻ってきたじゃねえか」


「あっ、ぼくからさきにいいところにつれていってくれるんだね⁉︎」


「おまえのほうが弱っちく見えたんだろうよ」


「あっ、いたっ! えっ、いたい、やめておくさん、ねっこがきずついちゃう!」


「どうしよう、おれはここでいいかな……。ああ、ちょっとの暑さくらい耐えてやるよ」


「ちょっと待っててね、あなたも、もうちょっと日のあたらないところに植えてあげるから」


「あっ……そう?」




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おまえとはホントに気が合わない! 白菊 @white-chrysanthemum

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