第1話 異世界転生ってマジですか?
はぁ……やっと仕事終わった。
あの上司め、残業二時間もつけやがって。
「サービス残業だからな」
とか、平然と言いやがった。
マジで、いつか絶対に訴えてやる。覚えてろよ。
さて、電車に乗りますか。
……いやだな、この時間帯。
本当に混む。
ハンバーグみたいに潰されながら、一時間も電車に揺られるとか正気じゃない。
正直、車通勤のほうがいい。
そう思ったことは何度もある。
でもあの会社、
「手続きが面倒だから」
とかいうクソみたいな理由で車通勤は禁止だ。
――俺、知ってるんだぞ。
上の連中は普通に車使ってるって。
一時間後、ようやく解放された。
「あー……長かった」
駅の改札を出て、周囲を見渡す。
ゲームでも見に行って、そのあと飯を買って帰るか。
「飯買いに行こ。エオン、この時間ならやってるな」
時刻は二十二時三十分。
周りの店は、もうほとんど閉まり始めている。
飯を買ったあと、GAOでゲームでも見ていくか。
そう思いながら横断歩道を渡っていた、その時だった。
――ププーーー。
なんの音だ?
反射的に横を向いた瞬間、
強烈な光が視界を奪った。
……ほんと、クソな人生で、クソな世界だな。
まぁ、やっと解放されるか。
「俺、死んだわ」
そう呟いたところで、意識が途切れた。
「起きてちょうだい。起きてー。……起きない? 起きなさい!」
……うるさいな。誰だよ。
視界が徐々に明るくなっていく。
っていうか、俺、死んだはずじゃなかったか?
「ええ、死んだわよ?」
……だよな。
いや、待て。
なんで会話できてんだよ!?
俺、声出してねぇぞ!?
「当たり前じゃない。しゃべってなくても、貴方の心の声は丸聞こえだもの」
……変なこと言ってるな、この人。
「プライバシーってものを守ってくれませんかね。
それに俺、死んだはずなのに体も痛くないし、声も出せるんですけど」
目の前に立っていたのは、青い髪の少女だった。
「プライバシーなんて神には通じないわ。
貴方は死んだの。体の痛みや声がないのは、魂だけの存在だからよ」
……神?
「それに私は、転生神アルス」
……転生神?
何言ってんだ、この人。
完全にイッちゃってるだろ。
「バカにしてるの?」
目が、怖い。
冗談抜きで怖い。
「い、いえ。
それで……なぜ俺は、ここに呼ばれたんですか?」
「えーとね。
あなた、今までの人生がひどすぎたわ」
ズバッと言うな。
「それに、死ぬのが早すぎ。
そんなにつまらない人生で終わるなんて、楽しくないじゃない?」
……否定できねぇ。
「だからね。
私から特別なものを受け取って、第二の人生を歩んでみない?」
「……はぁ」
王道だ。
アニメで何度も見た展開。
まさか現実で本当にあるとはな。
正直、前世――いや、元の人生には、未練なんてほとんどない。
生きてる意味もなかったし、楽しくもなかった。
二度目の人生、うまくいけば、
少しはマシな生活ができるかもしれない。
心残りといえば……
アニメとゲームを置いてきたことくらいか。
まぁ、いい。
やってやるよ。第二の人生ってやつを。
「決まったようね。
さぁ、選択肢を教えてちょうだい」
そんなもの、もう決まってる。
「YESだ!」
「ふふ……そう来ると思ったわ」
転生神アルスは、楽しそうに微笑んだ。
「さぁ、受け取りなさい。
転生神アルスの名において、如月隼人に転生と祝福を!」
「行ってきなさい!」
さぁ――始めよう。
第二の人生を。
「頑張りなさい、如月隼人。
不幸な人生は、ここで抜け出しなさい」
こんなに睡眠って大事? 睡眠で異世界最強!? 夜猫 @kisaragi1257
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