第2話 噂は、数字より速い

草の匂いで目が覚めた。


冷えた朝露が頬に張りつき、肺の中が痛いほど澄んでいる。洞窟の湿った空気とは違う。――外だ。


男は、仰向けのまま両手を見た。震えている。指先に白い粘液が乾いてこびりついていた。


「……生きて、る……?」


最後の記憶は、顔を覆う半透明の塊。息ができず、視界が暗くなり――そこから先が、飛んでいる。


腕の内側に、焦げたような痕があった。輪郭の曖昧な刻印。痛みはないが、熱だけが残っている。


男は、喉を鳴らして立ち上がった。足は動く。骨も折れていない。


そして、洞窟の入口を見た。


近い。数十歩先に、黒い口が開いている。昨日、自分が入っていった“穴”。


脚が勝手に一歩踏み出す。確かめたい。何が起きたのか。相棒は――。


だが、二歩目で、刻印が熱を持った。


皮膚の奥を、針で刺されるみたいに。目の前が遠のいた気がして、呼吸が乱れる。


「ぐっ……!」


膝をつく。近づこうとすると、さらに痛みが増す。拒絶されている。入れない。


男は呻きながら、洞窟から離れた。距離が開くほど痛みが引く。


「……なんだ、これ……」


生き延びた代償に、何かを刻まれた。


その答えを持っているのは、自分じゃない。


――ギルドだ。



受付カウンターの向こうで、セラは書類の束を整えていた。朝一番は、いつも同じだ。依頼書の整理、保険の確認、昨日の未帰還者の照合。


そこへ、土と血の匂いを引きずった男が二人、駆け込んできた。


「受付! 洞窟だ! 村の裏の洞窟が……ダンジョンになってやがる!」


セラは顔を上げる。二人とも革鎧。猟師か、下級の探索者。片方は顔に擦り傷、もう片方は青白い。


「落ち着いて。怪我は?」


「死んでねぇ。……けど、死ぬ寸前で、俺は“消えた”。」


青白い男が腕を差し出した。刻印を見せる。


セラの眉が、ほんの少し動いた。


刻印――敗北刻印。


未登録のダンジョンでも、稀に発生する。迷宮の“排除”に近い現象だ。通常は、侵入者が死ぬか、逃げるか、あるいは――強制的に吐き出される。


「消えた、って?」


「スライムに顔を覆われて、息ができなくなって……次に気づいたら洞窟の外だった。こいつが見たんだ。俺が、光に飲まれて消えたのを。」


相棒の男が頷いた。


「嘘じゃねぇ。あいつ、ほんとに消えた。俺は逃げた。そしたら、朝になって外で合流した。……でも、洞窟に戻ろうとしたら入れなくてよ」


セラは二人の顔を交互に見た。


スライム。罠。敗北刻印。未登録。――要素は揃っている。


問題は、“誰が死んだか”だ。


「未帰還者は?」


「いねぇ。二人とも戻った。……だから、なおさら気味が悪い。」


セラは、手元の帳簿にペンを走らせた。


生還。なら、報告は“危険”ではなく“異常”だ。


ギルドの規定では、未登録ダンジョンは発見次第、上層部に報告し、危険度判定を経て、必要なら討伐隊を組む。だが――討伐隊が動けば、村の近くの洞窟は封鎖される。現場は困る。稼ぎ口が減る。


そしてもう一つ。


“死なない”ダンジョン。


そんなものが本物なら、初心者の訓練場として価値がある。事故で死ぬ若い探索者は、毎月出る。現場の血は、セラにとって数字じゃない。


ただし、甘く見てはいけない。死なないのは、たまたまかもしれない。狡猾な迷宮が、餌を育てているだけかもしれない。


セラは即断した。


「場所を教えて。こちらで確認します。ただし、今日すぐに討伐隊は呼びません。……代わりに、私の判断で調査を出す。」


「調査?」


「低レベルの小隊。撤退前提。危険なら、すぐ引き返す。――あなた達も、刻印があるなら今日は入れない。無茶はしないで。」


二人は顔を見合わせ、肩の力を落とした。


「助かる……。俺ら、洞窟に近づくだけで痛ぇんだ。」


「敗北刻印。二十四時間は弾かれることが多い。……その間に、こちらが見てくる。」


セラはカウンター横の掲示板に目をやる。


初心者向けの依頼。低危険度。欠員募集。


そして、あの子たちが思い浮かんだ。


剣士のユーノ。壁型で、無謀が利点でもある。

斥候のマリス。目と耳がいい。慎重で、指示に従える。

見習い魔術師のリナ。火球はまだ小さいが、光を作れる。

指揮役のトード。頭が回る。怖がりだが、だからこそ撤退判断が早い。


レベルは低い。けれど、ステータスは偏っている。――偏りは、武器にも弱点にもなる。


「よし。あなた達は待機。私は、調査隊を組む。報告は、私の口から上に上げます。……それまで、噂は広めないで。」


「噂、って……」


セラは、二人にだけ聞こえる声量で言った。


「“死なないダンジョン”の噂は、討伐隊も、盗掘者も呼ぶ。」



朝の振動が、洞窟の中に満ちていく。


俺にとって、それは“時間の経過”だ。水滴のリズムが変わり、外気の湿りが変わり、地面の温度がわずかに上がる。


そして、UIが静かに更新された。


【迷宮UI】

種別:ダンジョンコア(未成熟)

稼働日数:2日目

MANA:18/18

CAP:1/1

ATT(注目度):3 / 100

SUR(生存率):100%(直近1回)

DR(致死率):0%(直近1回)


【救命結界】

状態:未成熟

発動回数:本日 1 / 1

備考:敗北刻印(クールダウン)付与


“敗北刻印”。


昨日、転送した男の腕に焼き付いた痕のことだろう。俺はそれを、意図して付けた覚えがない。システムが勝手に付けたのか、救命結界に付随しているのか。


どっちでもいい。今の俺には、ありがたい。


再侵入を封じられる。つまり、昨日の二人が今日戻ってきて、粘床を迂回し、コアを探し回る――そんな最悪の二周目を避けられる。


問題は、昨日の反省点だ。


転倒事故。危なかった。


殺さないと決めた以上、死は“攻撃”だけで起こるとは限らない。転ぶ。打つ。窒息する。パニックで心臓が止まる。


DRは、俺の最重要KPIだ。


俺は、コアの中で“投資”を選んだ。


稼ぐためのDENやLUREに手を出したい誘惑はある。だが、序盤の最適解は決まっている。


CTL。制御。

SEC。防衛。


生き残るための基礎工事だ。


【投資:ダンジョンステータス】

CTL(制御) 0 → 1

消費MANA:5


MANA:13/18


洞窟全体が、ほんのわずか、呼吸をするみたいに鳴った。


昨日までの俺は、罠を置いても“置きっぱなし”だった。精度も粗い。救命結界も、条件を満たしたら発動するかどうか、半分は運任せ。


だが今は――手触りがある。


粘床の粘り気を、わずかに緩められる。薄壁の角度を、髪の毛一本分だけ変えられる。転倒しそうな場所の床を、少しだけ柔らかくできる。


そして、救命結界のUIが更新された。


【救命結界:更新】

制御:不安定 → 準安定

発動条件:HP 0直前/WIL 0直前(同左)

発動回数:本日 1 / 1(同左)

※誤作動率:低下


よし。まずは事故死の確率を下げた。


次だ。


【投資:ダンジョンステータス】

SEC(防衛) 0 → 1

消費MANA:4


MANA:9/18


空気が、少し重くなった。


俺の存在が、洞窟の“奥”に沈む。外から見つけにくくなる感覚。もちろん、実際に隠れたわけじゃない。だが――コアの周囲の岩が、意図せず視線を散らすように配置される。


UIが一枚、増えた。


【SEC:解放機能(初級)】

・コア被覆(薄)/擬装

・侵入経路の簡易封鎖(短時間)

・侵入者タグ:未識別(※盗掘者識別は未解放)


盗掘者識別は、まだできない。


なら、見つけられないようにするしかない。


俺はコアの周囲に、薄い岩の“殻”を生成した。目立たない。だが、直接叩かれても一撃では割れない程度の厚みはある。


そして、入口側の部屋――俺の“唯一のフロア”の地形を、少しだけ調整する。


粘床は残す。ただし、昨日のように転倒したら危険だ。粘床の手前に、足を取られる兆候を作る。わずかな湿り、薄い光沢、そして滑りにくい凹凸。


理不尽にしない。兆候を見せる。


……その方が、長期的に稼げる。


俺が“訓練迷宮”として生きるなら、侵入者の怒りじゃなく、納得を引き出す必要がある。


【生成可能:更新】

・スライム(小)……MANA 5

・粘床(弱)……MANA 3

・薄壁(仮)……MANA 2

・落とし穴(浅)……MANA 4 ※NEW


落とし穴。


危ない。だが、深くしなければいい。骨が折れるほど落とさなければいい。


何より、粘床より“転びにくい”形にできる。


俺は、落とし穴(浅)を一つだけ用意した。底は柔らかい泥と、スライムの粘液で緩衝させる。落ちても、痛い程度に。


【生成:落とし穴(浅)】

消費MANA:4


MANA:5/18


準備は整った。


あとは、客が来るかどうかだ。


――来た。


洞窟の入口で、複数の足音が止まる。昨日より多い。会話もある。若い声。装備の擦れる音。金属の軽い響き。


「ここだな。噂の洞窟」

「レベル低いって聞いたけど……ほんとにダンジョン?」

「油断すんなよ。撤退優先って、セラさん言ってた」


ギルドの匂いがする。


俺の視界に、〈オペレーション・ルーム〉が立ち上がった。


【〈オペレーション・ルーム〉発動】

侵入者:4名

推定ロール:壁/斥候/砲台(見習い)/指揮

危険度:中(対コア脅威:中)

予測誤差:中(高INT/高SENを確認)


――侵入者1(壁)

LV:3

STR:11 AGI:7 VIT:14 INT:5 MAG:0 SEN:6 WIL:7


――侵入者2(斥候)

LV:2

STR:7 AGI:12 VIT:8 INT:8 MAG:0 SEN:11 WIL:8


――侵入者3(砲台/見習い魔術師)

LV:2

STR:5 AGI:8 VIT:7 INT:9 MAG:12 SEN:7 WIL:6


――侵入者4(指揮)

LV:3

STR:8 AGI:9 VIT:9 INT:12 MAG:4 SEN:8 WIL:9


……来たか。


レベルだけ見れば、昨日の猟師と大差ない。


だが、ステータスは違う。役割が揃っている。斥候のSENが11。指揮のINTが12。見習いだがMAGが12。


俺の罠は、昨日の“油断”を食っていた。


今日は、読み合いだ。


予測ログが流れる。


【予測戦闘ログ】

現構成:スライム(小)×1/粘床(弱)/薄壁(仮)/落とし穴(浅)

目標:侵入者撤退(全滅回避)

成功確率:61%

DR上昇:低(+)

ATT上昇:小(+)


61%。昨日の72%より下がった。


理由は明白だ。斥候がいる。罠察知ができる。指揮がいる。意思統一が早い。


だからこそ、俺は“兆候”を薄くした。


兆候はある。だが素人にはただの湿りにしか見えない。SENの高い奴だけが「違和感」として拾う。


SENが低い者は踏む。

SENが高い者は気づく。


そして、パーティは“全員の最適”では動けない。


誰かが遅れる。誰かが焦る。誰かが無理をする。


そこを刺す。


侵入者2――斥候が先に入った。慎重に足元を見ている。棒で床を突き、石を転がし、耳を澄ます。


粘床の前で立ち止まり、目を細めた。


「……ここ、濡れてるだけじゃない。光り方が変だ。迂回できる?」


指揮役がすぐ返す。


「壁は前に出るな。斥候がルート作る。魔術師、光。天井も見ろ」


見習い魔術師が、小さな光球を浮かべた。洞窟が白く染まる。


俺は内心で舌打ちした。


光は、情報だ。情報は、SENと同じくらい厄介だ。


だが、まだ対処はできる。薄壁で影を作り、曲がり角を増やす。視界を分断する。


CTLの“手触り”を使う。


【地形微調整】

対象:薄壁(仮)

消費MANA:1


MANA:4/18


壁がほんの少し、内側へ寄った。


斥候が迂回しようとしたラインが狭くなる。足運びが窮屈になり、壁役が通るには無理がある。


「……無理だ。狭い。踏むしかない」


斥候が唇を噛んだ。


いい。


粘床は“踏めば終わり”じゃない。踏ませて、止めて、恐怖を煽る。その上で、殺さずに返す。


壁役が、慎重に一歩踏み出す。


ぬちっ。


粘床が足を捕まえた。昨日より粘りを弱めた分、転倒はしない。だが、動きは止まる。


「……くそ。動けない」


「壁、落ち着け。引くな。体勢崩す」


指揮役が声をかける。


壁役のWILは7。平凡。パニックには弱い。


俺はスライムを前に出した。攻撃はしない。まとわりつき、視界を狭め、呼吸の自由を奪う“ふり”をする。


恐怖だけで十分だ。


壁役のWILが下がる。


侵入者1:WIL 7 → 6


そこで斥候が動いた。腰の袋から粉を撒く。白い粉が粘床の表面に落ち、粘り気を吸って、足元が少し滑りやすくなる。


「粉で粘りを殺す。壁、足を回して抜けろ!」


……そう来るか。


予測誤差。想定外の道具。INTの高い指揮がいると、こうなる。


なら、次の層を使う。


粘床から抜ける動作は、重心が前に寄る。そこに“落とし穴”だ。


俺は、落とし穴(浅)の位置を、粘床の“抜けた先”に置いてある。粘床を突破して油断した瞬間に踏む。


壁役が足を抜いた。よろけた。次の一歩。


床が、抜けた。


「うわっ――!」


ずるり、と体が沈む。落下距離は短い。だが、底が柔らかく受け止めて、腰まで埋めた。


壁役は、立てない。


そこへ、スライムが寄る。


壁役の視界の端が、半透明で埋まっていく。


「やめ……っ!」


侵入者1:WIL 6 → 4


斥候が駆け寄ろうとして、指揮役が止めた。


「斥候、位置を保て! 罠の連鎖を疑え!」


正解だ。


俺は、落とし穴の周囲に“連鎖”を置いていない。まだ資源が足りない。だが、疑わせるだけでいい。


時間を稼ぐ。


見習い魔術師が詠唱を始めた。


「火……ッ!」


小さな火球が飛び、スライムに当たる。じゅっ、と音がして、蒸気が上がった。


スライムは裂ける。だが完全には消えない。粘液が壁役の胸元へ垂れ、熱で息が詰まる。


壁役のVITは14。耐える。だが――恐怖は別だ。


侵入者1:WIL 4 → 2


ここで事故が起きる。


火球は小さい。だが、洞窟の蒸気は視界を奪い、呼吸を苦しくする。パニックが加速する。


壁役が暴れれば、顔が泥に沈む。窒息のリスク。


俺は、救命結界のUIを見る。


本日1回。使うなら今だ。


だが、ここで転送したら――彼らは確信する。ここが“本物のダンジョン”だと。噂が広がり、ATTが上がる。


それでも、DRを上げるよりはマシだ。


俺は、最適解を選ぶ。


殺さない。優先順位は絶対だ。


侵入者1:WIL 2 → 1


今。


【救命結界 発動】

対象:侵入者1(壁)

トリガー:WIL崩壊直前

制御:準安定


洞窟の空気が、静かに鳴った。


壁役の体が、ふっと軽くなる。泥も粘液も、その場に残したまま、彼だけが抜け落ちるように消えた。


残った三人が、息を呑む。


「……消えた?」

「転移……? いや、セラさんの話通り……!」


指揮役の声が揺れた。WILが高いが、それでも未知には揺れる。


侵入者4:WIL 9 → 8


斥候が、出口の方を振り返る。


「撤退! 壁がいないと無理だ!」


いい。撤退してくれ。


俺は追わない。追い詰めない。出口までの道だけは、開けておく。


薄壁を少しだけ引き、通路を広げる。


【地形微調整】

対象:薄壁(仮)

消費MANA:1


MANA:3/18


三人の足音が、入口へ向かって遠ざかる。


そして、洞窟の外。


壁役が、朝の草の上に吐き出される。


咳き込み、泥を吐き、目を白黒させて立ち上がる。


腕に、刻印が浮かぶ。


“敗北刻印”。


彼は生きている。三人も生きている。


それでいい。


俺の視界に、数値が流れた。


【迷宮UI:更新】

MANA:3/18 → 24/24

ATT:3 → 7

SUR:100%(直近2回)

DR:0%(直近2回)


……上限がまた伸びた。


稼いだ分だけ、器が広がる。なら、次はCAPか、GENか。


だが、まずは――この“噂”をどう扱うかだ。


死なないダンジョン。そんなものが広がれば、客は増える。MPは伸びる。


同時に、目も増える。監視も、盗掘も。


俺は石のまま、考える。


最適化は、戦闘だけじゃない。


評判と注目度も、管理対象だ。


────────────────

【迷宮日報:稼働2日目】

MANA:24/24

CAP:1/1

ATT:7

SUR:100%(直近2回)

DR:0%(直近2回)


侵入者ログ:


人数:4


推定ビルド:壁(VIT)/斥候(AGI+SEN)/砲台(MAG)/指揮(INT)


侵入者の学習点:粉・光など道具で罠を無力化する。高SENがいると予測誤差が増える。


迷宮側の改善点:粘床一枚では突破される。二層目の罠を増やす。蒸気・窒息など“事故死”の管理が必須。


改修・投資:


投資ダンジョンステ:CTL 0→1/SEC 0→1


新規解放:落とし穴(浅)


変更した部屋・罠:粘床の兆候調整、薄壁の微調整(2回)、落とし穴追加、コア被覆(薄)


救命結界:発動1回(準安定)


次回課題:


予測される対策:斥候による罠察知の徹底、ロープ・板による地形突破、魔法での制圧


先回り案:分断(扉)解放、視界遮断の強化、救命結界の発動回数増、SECによる盗掘者識別

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