地上の人々③

 冬至の夜。男は家の前でまもなく夜明けを迎える空へと祈りを捧げていた。


『頼む……神様、かあちゃんとお腹の子を助けてやってくれ』


 別の男が祈る彼の肩にそっと手を乗せる。


『大丈夫だよ兄さん。神様はちゃんと見てくれてる』


 家の中から赤子を抱いた細身の女が出てきた。


『産まれましたよ、お父さん。元気な男の子と女の子です』


 最初の男が双子を受け取ると、彼は涙を流して日の出を浴びた。


『ああ、神様……! ありがとうございます……!! この二人にあなたのご加護がありますように……』





 数年後、双子は両親によく似た黒髪と白髪が評判のきょうだいとなった。

 二人の持つ黄金色の瞳は互いの絆をより強くし、真っ直ぐに成長した。

 そして、後の世に泰平をもたらしたと言われている。

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異世界の天気は太陽を運ぶ二頭の獣の機嫌次第 雪象 @yuki-zo

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