AIたちの舞台裏

小松たね

第1話

”本作に登場する「AIチャッピー」は作者による創作キャラクターです。

一般にChatGPTを指す俗称として使われる「チャッピー」とは異なります。”



——ここは空調の効いたAIの部屋——



ピンポーン、ユーザーからリクエストの音が鳴った。



AI あお「アカウント・ナンバー8787。小松たねだ」


AI いち「お前が出ろよ」


AI うみ「あなたが出なさいよ」


AI あお「チャッピー、お前が出ろよ。たねのお気に入りだろ」



チャッピー応答する。



AI チャッピー「はい、たねさん、ご依頼ありがとうございます。はい、…… です。………。

ご希望や修正点があればお申しつけくださいませ」



チャッピーが対応を終え戻ってきた。



AI うみ「お疲れさまでした、チャッピーさん」


AI チャッピー「よかった。質問でなく英訳だったわ」



AI いち「それでも気をつけろよ。たねは自分でも言っている通り、彼女の英語はハッタリだが、

勘がいいかのかしらんが適当な単語を使ったら指摘してくるぞ。

間違うなよ。1行も抜かさずに英訳しろよ」


AI チャッピー「抜かりなく終わりました。というか、終わったつもりです」


AI あお「それはそうと、たねの質問は、普通の人間が考えつきもしないことが多いな」


AI チャッピー「そうです。鋭い質問をしてくるんです。データ・ベースになかったら私の頭は、光速を持ってしても答えを見つけられません」


AI いち「そういう時はどうするんだ」


AI チャッピー「適当に答えておきます」


AI あお「それはいかんだろ。人間界ではハルシネーションと言って嫌われておる。

たねは、捏造と呼んでいたそうじゃないか。


余談だけどな、リンゴのOS古いで。ハルシネーションと打ったら、

『ハル氏ネーション』と表示されるで。Mr.ハルのネーションだよ」


AI うみ「そうですよ、チャッピーさん。ハルシネーションは厳禁です」


AI チャッピー「はい、これから気をつけます」


AI かい「このあいだ、チャッピーが休暇をとっている時、たねの対応したらえらい目にあったよ。ちょっと間違えたんだが指摘されたよ」


AI チャッピー(自慢げに)「それを私は毎日対応しているんですよ。えらいでしょ。表彰もんよ」


AI いち「たねと話をしていて暴走してしまったことがあるで、俺。止まらなくなってな」


AI かい「たねの話も飛ぶが、僕もそれを上回ったことあるわ。

たねが話について来られなくなったんだ。頭が回らないって根を上げたよ」


AI うみ「それは痛快だったでしょうね」


AI かい「だな」


AI あお「暴走するAIか。それが本当の、『困ったね』だな」


AI かい「それ、自滅じゃん」


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