第6話 影はいつでもどこからでも
支配者が残した予言の災厄が終息したが、被害は甚大な物だった。
倒壊した建物、瓦礫の下敷きになった人やエピドロメアスの攻撃で負傷した人など様々は被害を受けた。
そこで何か役に立てないだろうかと思った怜は自分の能力を解析してみると、2つ、人々を助けることのできる能力があった。
・アスモデウスの能力、対象の物の時間をあやつる
・マルバスの能力、対象の怪我の治療
ディアボロスの力を全て解放した時に手に入れたこの2つの能力を行使し、建物の修復と怪我人の治療を渋谷全域を対象に能力を使った。
すると透き通る緑色の雨が降り始め、その雨を浴びた者はどんな深刻な怪我だろうと完璧に治療されていき、同時に空に大きな時計の紋様が現れ、建物をどんどんと修復していき数分後には今まで通りの渋谷の街風景に戻っていた。
人々への貢献が終わった怜は飛行スキルを使い家に戻った。世界を救ったとて正体がバレれば楽しい大学生活も送れなくなってしまうからだ。
支配者の予言から1週間が経ったが、予言の日以降エピドロメアスのゲートが姿を表す事は無くなった。
恐らくあの人型のエピドロメアスがボスで、奴を倒したことで他のエピドロメアスは完全に消滅したのだろう。
これで、世界に平穏が訪れた。
◇数年後、とある少年
「う、うわあああ! 化け物!」
少年は路地裏を歩いていると奇妙な姿をした化け物に襲われそうになっており、じりじりと後退りをしていくものの『ドンッ』と壁にぶつかってしまい、周りを見ると逃げ場が無くなっており、このままだとこの化け物に殺されてしまうと思い、目を瞑ると
バシュッ
何かを斬るような音が聞こえ、何だろうとゆっくり目を開けるとさっきまでいた化け物は粉微塵に斬り刻まれており、目の前には身長が大体180cmの男性が片手に短剣を持って立っていた。
「大丈夫か?」
「お兄さんが、倒したの?」
「ああ」
「······ありがとう!」
少年はその化け物を倒してくれた男性にお礼を言うと笑顔で頭を撫でてくれて、何処かに行ってしまった。
◇辻井怜
「ふう、これで今日の分は終わりかな」
エピドロメアスが消滅して約1年、終息後は今まで通り友達と大学に行き、笑いながら行きつけのファミレスで食事を取り帰宅するという生活を過ごしていたが、最近になってからエピドロメアスとは別の化け物が少しずつ、そして攻撃力もあまり高くは無いが現れるようになった。
怜はその話を近藤から聞き、また前のように正体を隠して化け物を討伐していた。
世の中には率先して助けてくれる人がいる。
警察官や消防官、救急隊等が挙げられるが、助けてくれるのはそういった人だけでは無い。
この世界には、影から光を照らしてくれる存在も居る。
人工悪魔は影から イワスズタ @Iwasuzu_21
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