第5話 予言の日
予言当日になった。
何故か3日前からエピドロメアスのゲートが世界各国から完全に消滅し、周りでは『予言なんて嘘なんじゃないか』と言った声で溢れていたものの、対策本部ではもしもの事を想定して日本のS級とA級の能力者を集めれるだけ集め、本部前で待機していた。
怜は本部から自宅で待機し、連絡があったらすぐに本部に向かうようにと伝えられていた。
「予言、本当に来るのか······?」
そう思った瞬間、本部から電話が来た。
本部から電話として連絡が来たのは今回が初めてなので余程緊急の事なのだろうと思い、すぐに電話に出ると、近藤が焦ったような声色で話しかけてきた。
「今すぐ来てください! 東京渋谷上空に巨大ゲートが出現しました!!」
「分かりました、今すぐ全速力で向かいます」
怜は念の為すぐ動けるよういつも討伐する時の服装でいたので玄関を飛び出て隠密と飛行スキルを使い、全速力で渋谷まで向かった。
すると今まで見たことのない巨大なゲートが出現しており、その中から人型のエピドロメアスと思われる怪物と、大量のエピドロメアスが出てきていた。
すぐさま討伐しなければ地球が終わるかもしれないと思い、他のエピドロメアスは無視し人型の方に隠密で向かい奇襲を仕掛けるも、奴は氷の剣で防御してきた。
(何!? 隠密が破られた?)
隠密が破られ、スキルが解除され戦闘が開始する。
しかし、このエピドロメアスの動き、今まで経験してきた個体よりも何倍、何十倍も速く一撃一撃が重い攻撃が押しかかってくる。
反撃の隙も与えてくれず、防御しかできない状況で人型のエピドロメアスは胴体から3本目の腕を生やし、怜の心臓を貫いた。
「がはっ······」
心臓を貫かれ、動けなくなった怜は右腕と左腕を切断され地上にゆっくりと落ちていく。
その時、怜の意識が見知らぬ空間に送り込まれた。
その空間は森の中で、地面には花が咲き誇っている。
ここは天国なのだろうかと辺りを歩いていると、黒い馬に乗った黒い兵士が池の近くで景色を眺めていた。
「お前は······」
「私は原初の悪魔、ディアボロス。お前の力になっている悪魔だ」
「お前が、俺の力······」
その兵士の名前は原初の悪魔であるディアボロスと名乗り、此方を向いた。
このディアボロスから漂っているオーラは近藤のオーラよりも大きく、このオーラの強さが自分の中に入り力になっていると考えると、今までの力にも説明がつく。
「俺、死んだのか?」
「まだ、希望はある」
「本当か!?」
「しかしこれには危険が伴う。今のお前の力は私の力の半分に過ぎない。それを全て解放すれば、お前を殺したエピドロメアスを倒すことが出来るが、暴走し世界を滅亡に導くやもしれない」
どうやら今までの力はディアボロスの全ての力の内の半分しか解放していなかった様で、それを解放し全ての力を使える様にする事であの人型のエピドロメアスを倒すことが出来るが、それにはデメリットがあった。
それは力の暴走だ。全ての力を解放することで強大な力を手に入れることがで出来るのと同時に、力をコントロール出来なければ自我を失い暴走し、世界を破滅させる可能性があると言う。
「それでも、世界を救いたいんだ」
「暴走した暁には、私でも止めることは出来ない。それでも良いのか?」
「構わない、これは正直賭けだ。ここで戻らなければどちらにしろ地球は終わる」
「······良いだろう」
力を取り戻す事で暴走の危険性があるものの、ここで復活しなければどちらにしろ世界は滅亡する為、怜にとってこれは賭けだった。
力をコントロールし世界を救うか
力をコントロール出来ずに暴走し世界を滅ぼすか
この賭けに、ディアボロスも面白いと思い、怜に全ての力を託すと、ゆっくりと姿を消していった。
目を覚ますと、地上で大の字で倒れていた。
自分の体の様子を見てみると、貫かれた心臓が修復されており両腕も再生していた。
そして周りの状況は最悪の様で、彼方此方のビルや建物が倒壊しており、怜と同様倒れている者も沢山居た。
(すぐに終わらせないと、まずいな······)
そう思った怜はすぐさま立ち上がり、人型のエピドロメアスの方に戻っていった。
人の生命エネルギーを吸収したのか、人型の姿は更に悍ましい姿になり強化されているが、この時の怜は何故か恐怖を感じなく、心には余裕があった。
すると人型のエピドロメアスは瞬間移動して奇襲を仕掛けてきたが、何故かその一つ一つの攻撃が怜の目にはゆっくりと動いてるように見え、躱すのは容易だった。
反撃でエピドロメアスの腕を切り落とすと奇声を上げ動きが鈍くなった。
「これで、終わりだ!!」
その隙を逃さずに2本の短剣で光速の速さでエピドロメアスを斬り刻んでいく。
エピドロメアスのコアを破壊し、人型のエピドロメアスはゆっくりと消滅していったのと同時に他のエピドロメアスも消滅した。
これで、予言の災厄は幕を閉じた。
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