第10話 Eランク洞窟での小さな挑戦とレアモンスター


朝日が悠木市を照らす中、村尾仁はギルドへ向かって歩いた。

昨日の小さなトラブルを乗り越え、少し自信がついた。


「今日は、洞窟の奥まで挑戦してみよう」

仁は小さくつぶやき、坂江幸奈に準備を確認する。


「無理せず行きましょうね。安全第一です」

仁は頷き、防具や回復ポーション、経験値倍増スキルを

再確認して洞窟に向かった。


洞窟に入ると、湿った空気と鉱石の匂いが漂う。

光る鉱石や小さな水晶が微かに揺れ、幻想的に光る。


「慎重に行こうね」麗奈も隣で声をかける。

二人は目配せしながら、少しずつ奥へ進んだ。


途中、小型モンスターが現れる。仁はウィンドカッターで

軽く一撃。スライムは溶け、経験値が少し増える。


「戦闘は最小限に、慎重に」仁は心でつぶやく。

戦いよりも、探索と発見の楽しさが大きかった。


さらに進むと、洞窟の奥に珍しい光景が広がる。

虹色に光る水晶群が壁に広がり、光が反射して幻想的だ。


「きれい……」仁は息をのむ。

「探索の醍醐味は、戦いだけじゃないね」麗奈も頷いた。


奥に進むと、小さな宝箱を発見。仁は鑑定スキルで確認する。

「これは……少し攻撃力が上がる武器だ!」


仁は嬉しそうに手に取り、麗奈も微笑む。

戦闘を最小限にしつつ、少しずつ強くなる喜びだ。


さらに奥に進むと、珍しいレアモンスターが姿を現す。

Fランクでは見たことのない体格で、仁は少し緊張する。


「冷静に、距離を保とう」麗奈が声をかける。

仁は身体強化スキルで踏ん張りつつ、ウィンドカッターを放つ。


モンスターは少し抵抗するが、二人で協力し安全に撃退。

経験値も多く入り、少し成長を実感する。


洞窟の最深部では、小さな泉があり光が反射して幻想的だ。

「探検って、本当に面白いな」仁は独り言のようにつぶやく。


帰り道、通路で滑りそうになったが、身体強化スキルで無事に

通り抜ける。小さな危険も、自分の成長を確認する機会になる。


外に出ると、夕日が谷を赤く染めていた。

街に戻れば、ギルドで報告と経験値の反映だ。


「今日も無事に帰れたな」仁は胸を撫でおろす。

小さな挑戦、仲間との協力、レアドロップ――

すべてが、自分のスローライフ探索者ライフを彩る。


ギルドで幸奈に報告すると、彼女は微笑む。

「少しずつ冒険者らしくなってきましたね」


仁は頷き、手帳に今日の出来事を記す。

「明日も、自分のペースで楽しもう」

静かに決意し、無職少年・村尾仁の冒険は

また一歩、前に進むのだった。

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無職少年、ダンジョンで自分のペースを見つける 塩塚 和人 @shiotsuka_kazuto123

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