冬が少し、好きになれた

林風(@hayashifu)🫠

冬が少し、好きになれた



熱を計る!


うわ!38.9度だ!


明々後日からの元旦から、仕事なのに、このままじゃ、仕事行けないよ。

どうしよー。


考えても仕方がない。


寝ることが、いまのぼくのできることだ。


部屋には、買ったばかりの暖房器具。小さなストーブから、温風が出る。

一晩中つけて、寝ることにした。


夜中に、何度も目が覚める。でも、やることがない。体も辛くて、起こせない。


あ〜、母ちゃ〜ん。


体温計で熱を計る。風邪ひいたときは、体温計だけが友だちだ。


電気をつけ、ピピッ!体温計をつける。


タンスにある、母さんのデイサービスで撮った写真に目をやる。


母ちゃ〜ん。


白髪頭になって、真っ白だ。


もう、このころになると、外見、気にしなくなったんだね。真っ白でも、それなりに似合ってるように思えてくる。


もう亡くなって、五年ほど経つのかあー。


ピピッ!体温計が鳴る


ん?37.3度?


下がってんじゃん。


良かった〜。仕事、行けそうな気がしてきた。


ポカリスエットでも、買いに行こ。


夜中の三時半。


自宅の前の大通りにも、車が通ってない。


あっさり、信号無視をして、自販機へ行く。


ガシャッ!ポカリスエットを買って、家に帰ってきた。


体力低下が著しい。


ここ二日、食欲がなく、水分しか取ってない。


でも、外の空気が美味しかった。


誰もいない通りを一人で歩く。暖房器具で温まるのもいいけど、外に出ることが、なんか、気持ち良かった。




翌日も、食欲はなかった。熱、36.9度。


明後日の仕事には、間に合いそう。




その翌日、らーめんを食べに行った。


あ〜、美味しかった。


外の空気が美味しい。


昼間、なんだろう。冬の気温が気持ち良く感じた。


ここ冬、二度目の風邪だった。


冬は、よく、風邪をひくから、好きになれない。


ところが、この澄んだ空気。頬を冷やす冷気。


少しだけ、冬が好きになった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

冬が少し、好きになれた 林風(@hayashifu)🫠 @laughingseijidaze4649

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る