第5話 小説家豪邸連続殺人事件③
自分のスマートフォンで事件現場や近くのプレイルームの撮影をしているフタミはベッド横の机の上に置かれているスナック菓子に注目する
「へぇ!!金持ちもこういうの食べるんですね...というかというか趣味の悪い部屋ですね...なんか淫らで堕落してて好きじゃないです!!こういうの!!」
アカグモは部屋の中をウロウロして歩きながら鼻の下に指を置いて推理モードに入り近くの猫型のアロマキャンドルを確認する
「趣味が合わない...これは...」
「蝶坂/チョウザカさんが起きてこなかった理由が分かりました!!死体の近くから処方された睡眠薬が確認されました!!
彼は爆発が起こった時も襲われた時にも寝てた!!」
頭の中の幾つかの疑問が拭えないアカグモは無意識からフタミと向かい合う形になると彼は目の前の彼女の方を見て話す
「ベランダの
「そんな...やっぱり犯人は外部犯ってこと??家の中に爆弾を仕掛けたヤツが蝶坂さんを殺して手摺に縄を縛り付け...縄を外に垂らして出て行った」
「外部犯が隠し部屋の情報を知ることができるか?それにミステリーの鉄則には序盤に犯人が登場していなければならないというルールもあるらしい」
「それは"ノックス十戒"の第一の戒めですね!!!他にも犯行現場の隠し扉は1つまでとか!!推理に超能力を使ってはいけないとか!!推理物語/ミステリーの体裁を守るためのルールの事です!!」
「"
2人きりの捜査や推理用語でテンションが上がっていくフタミに対してアカグモは犯人の目星がつかずにテンションが下がっている
ふと蝶坂美遥の死体に目を向けると胸に突き刺さっていたナイフに注目してしまう
「犯人は何でナイフを現場に残した...刺してから抜く暇が無かったのか...返り血によって自分が目立つことや逃走経路をバレないようにするためか?」
「どういうことです!!」
蝶坂の死体と外の手摺を交互に見て赤星雲は考えるとベランダに出て不自然に残った縄の痕跡とも違う傷に注目する
「俺は間抜けな勘違いをしていたのかもしれない...犯人は豪邸の中から登山用のロープを使って外に出たのではなく外から中に侵入してきた...
犯人は外からフックのような物を使って縄を手すりに巻きつけて2階にまで登ってきたんだな...」
「じゃあ...やっぱり外部犯じゃないですかぁ...テンション下がるなぁ...ミステリ好きとしては」
「犯人は外からの侵入を内側からの脱出に見せかけたのかもしれない...でも...なんでそんなことを?」
エントランスに居る赤星雲と二見の前に使用人達が集められアタフタと困惑している指を鳴らしながら集まった使用人達を見ている彼に最初に文句を言ったのは炎藤だった
豪邸で見るマッシュヘアはポルチーニ茸と重なる所があるとアカグモは思ったが彼のように口には出さない
「なんすかこれ...急に使用人を集めて...あー.........はやく屋敷の外に出た方がいいんじゃないかな?」
「それはノンノンだな...ここから出ていい奴なんて1人として居ないからな...なんせ今回の2つの事件の犯人は...」
二見鏡狐が気づくと大きな声で叫ぶ
「犯"人"は"!!こ"の"中"に"居"る"っ"!!」
ミステリー好きで有れば絶対に言いたい台詞ランキング10位には入る名台詞を恥ずかしげもなく大声で叫び散らかした
使用人達は絶叫とも取れる大声に耳を塞ぎ車広凱は探偵気取りの記者達に確認を取る
「なにかの間違いじゃないですか...使用人が犯人なんて...今回の事件はテロですよ...反AI生成の過激派が家に爆弾を仕掛けた...」
「それは有り得るが...犯人は嫌われており狙われていた漆日の現在の状況を利用したとも考えられる...
派手な爆弾を容易して自分が外部犯であり...内部犯である可能性から目を逸らさせるためにトリックを仕掛けた...
では何故...隠し部屋の中なんかに爆弾を仕掛けたか...隠し部屋の存在は外部には漏れていないのに」
使用人達の前を推理小説の主人公気取りのプレイヤーが両手から指を鳴らして歩いていく様は探偵というよりも一発屋のピン芸人にしか見えない
「犯人は証拠隠滅のために今回の事件を企てた...漆日楼とかいうバ金持ちは個人的な趣味の部屋とやらに犯人にとって表沙汰にされると困る物を隠していた...犯人はソレを消すために爆弾を用意した...」
「犯人は隠し部屋の秘密から僕達の気を逸らすために蝶坂さんも殺した!?なんて頭がいいヤツ!!」
「そうじゃない...車広凱...オマエは俺達に嘘をついたな?夜になれば使用人は帰ると...だが...蝶坂さんは違った...彼は夜まで働かされていた...
だから2階の寝室のベッドの上で寝ている最中に外から侵入してきた犯人に抵抗する間もなく刺し殺されたんだ...つまり蝶坂も殺した犯人の狙いは夜に行われていた淫らなパーティの証拠を焼き尽くす事」
車広凱が下唇を噛み締めているとアカグモは乃村の方を指さして何時もの仏頂面から目当ての犯人が分かっている少しのドヤ顔で話しかける
「乃村さん...犯行の際にはアナタの登山用のロープと何処からか持ち込まれたナイフが使われました」
「...えっ!?いや...いやいや!!俺やない!!」
「分かってる...オマエが犯人という可能性は限りなく低い...自分の登山用のロープを犯行に使って犯行後も気にせず現れるなんて不自然だ...」
「そんなわるそなこと乃村普男にできるかいっちゅうねんな」
頭のバンダナの意味と茶髪にしている意味と関西の何処から来たのかを全て追求したいアカグモだったが爆発の跡が残る書斎の方を指さす
「爆発の後であれば当然だが...窓も吹き飛ばされガラスも滅茶苦茶に割れて本も焼き尽くされる...そして残った死体が2つであれば...違和感はゼロになる
ここからはゲームクリアのための雑な推理だ...漆日が個人的な趣味の部屋に隠していたのは何なのか?部屋の存在を知る者こそ居るが漆日は...部屋の中身を誰にも教えていなかったのかも知れない」
使用人達を最大限に焦らせたいのか怪しく動くアカグモは執事長である車広凱の前に止まると聞く
「思えば漆日が爆発で死んだのは当然なのかもしれないな...アイツは人を殺したか死体を隠していたんだから...これはあくまでも可能性の話だが...
今回の犯人は個人的な趣味の部屋に死体が隠されていたことを知っていた...だから趣味の悪い漆日に加えて犯行に関わった蝶坂までも殺すことにした...
玄関の前には炭と猫用の砂が置かれていました死体の臭いを隠すための物でしょう...殺虫スプレーも死体に虫が湧かないようにするためと防臭のため」
フタミは焦っているのかジャンプしながら聞く
「ぐにゃうにゃ!!アカグモくん!!犯人を指さしてオマエだ!!っていうヤツを早くやりたいよ!!」
「何だ急に...面倒なヤツだな...待ってなさい」
「待たないです...犯人は...えーっと...炎藤!!」
炎藤に向けられたフタミの腕を手に取ったアカグモは気を付けの位置にまで腕を戻してやると叫ぶ
「犯人は...
この中に居ない」
アカグモ スベルはネクタイを締めると玄関の扉を豪快に開けると真犯人を呼びつけるように叫ぶ
「いい加減にしろ!!名達杏奈!!犯人は漆日の隠していた死体を自分と誤認させた...死体役には犯行が不可能だろうという固定観念を利用したんだ」
扉の近くに隠れていたメイド服を着たアンナがナイフを振り回しながら現れる
アカグモは殺されないように避けて彼女の腹を蹴って転びながらも距離を取る
「爆発を利用したんだよな?事件の流れはこうだ...
アンナは個人的な趣味の部屋の秘密と死体を知り今回の計画を思いついた...2人の記者が来る日を見計らい炎藤を介して隠し部屋に異変が起きていることを漆日に伝える...死体を隠していたことがバレたら自分の作家人生は完全に終わる...と漆日は考えた
犯人は漆日が趣味の部屋に入ることを予測しており仕掛けた爆弾を起動させたか自動的に爆発するように仕向けていたか...爆発が起こることを事前に察知していたアンナは単純に窓を開けて外に出て行った
窓を開けて外に出ると書斎は爆発...彼女が爆発に巻き込まれないためにも爆弾の威力は隠し部屋を燃やして書斎を派手に燃やすくらいに抑えられていた...
個人的な趣味の部屋に隠された死体は爆発と共に書斎の中心に投げ出されて恰も爆発に巻き込まれたアンナの死体に見せかけられた
2階まで必死に登り...夜も働かされ不眠気味で睡眠薬を飲んで寝ている蝶坂を刺した
いや...正確には人を殺した後悔から眠れなかったという線が正しいかもしれないがな...」
息を荒くして壁にナイフで傷をつけるアンナに使用人達も警戒してキッチンから持ち出した包丁を向けるとアカグモは更に推理を続ける
「まぁ色々とガバガバな事件だが...幾つか気になる点が残っている...たかが使用人のアンナに爆弾の知識も無ければ...ここまで難解で面倒なトリックを思いつけるかという単純な疑問がな...」
「何を言ってるだぜ?アタシが事件を起こした...」
「オマエが蝶坂殺しの犯人なのは確定だ...だが......
一連の事件の絵を書いた黒幕が居るんだよ...犯人はこの中に居ないが...犯人はこの中に居る...」
アカグモは起き上がりフタミを指さす
「犯人はオマエだ」
「え!?何言ってるんですかアカグモくわ!!犯人がナイフを持って僕達に襲いかかってきてる最中なのに急にアホにならないで下さいよ!!」
「爆弾を持ち込んだのは蝶坂と漆日が眠った少しの隙の間なのか...そこまでは分からないが...アンナと繋がっていたオマエは隠し部屋に爆弾を仕掛けた」
「この殺人犯とは今日が初対面です!!もー!!」
「さっき指を鳴らしたことで確信した...現実世界の俺は両手で指パッチンすることができない...だが此処ではできる...多少だが現実のソレとは大きく違った形でゲーかの世界では能力が反映される...
現実ではタダのミステリー好きとして処理される...何でもありのゲームの中でもミステリーの中だからこそ許されないことがある...」
アカグモは犯人2人を目線で捉える
「それは知らない筈の偶然や勘で情報を知ることで解決してしまうこと...ノックス十戒の第六の戒め...探偵が知りえない情報を知ることは有り得ない...
探偵が調べてもないことを知っている違和感
犯人が見てもいないことを口にする違和感
そんな違和感がミステリーの世界を容易く崩す...このFAKE PAINの世界はミステリーの世界観を崩すような事だけを規制してしまっているんだよな?」
「......初対面...アンナちゃんとは...」
「なら取材に使っているメモを読ませろ...そこに初対面ではない証拠が書かれている...オマエは初対面ではない使用人の苗字を全て書いてしまった」
「アカグモくん...何を言いたいんですか?」
「いや使用人はアンナと下の名前で彼女のことを読んでいた...名達/メイダツという彼女の苗字を書き記すことは...此処に初めて来て...初めて使用人に会った記者であるオマエには無理なんだよ...」
犯人であるフタミ キョウコは共犯のアンナのナイフを持つ手を掴んで凶器を落とすとメモ帳を放り投げて話し出す
「漆日を恨んでいる人間は幾らでもいたよ...アイツの個人的な趣味は来客や使用人の弱点を書き記したタチの悪い手書きのノート...その部屋に死体も隠すなんて...あの死体はね...漆日の馬鹿騒ぎの犠牲者...
僕の友人は記者として夜の豪邸に潜入した...もっともスクープが出る前に彼女は殺されて隠された!!
だから漆日楼を恨んでいる様々な人間のツテを当たって爆弾を用意した...友人の仇を討つために...」
「その友人を焼いてまで復讐をしたかった...共犯への始まりは隠し部屋の中身をアンナが見つけた事...
漆日か蝶坂がオマエの友人を殺した凶器は不自然に凹んだ消化器だろう...
これは推理ゲームだからな...俺はメランコリックな気持ちにはならない...アンナにもフタミにも殺されずに生き残った...もういいだろ...事件解決だ...」
突如としてフタミを突き飛ばしてアンナが探偵役であるアカグモを抱きついて押し倒すと自分の服を破いて下着を露出させると彼の口を両手で塞いでみる
「ゲームにとって1つ...不都合なことがある...それはプレイヤーが淫らな行為に夢中になること...現実のソレと変わらない感覚があるんだぜ?
そりゃFAKE PAINの中でヤりはじめるヤツも居たってワケ...どうなったと思う?そいつは?」
心臓が締め付けられるよな痛みで息苦しくなったアカグモは胸を押さえてから彼女の手を掴んで必死に振り払おうとする
行為に対する罰なのか着実に身体が弱り始めて死に向かっている彼には引き剥がすことはできない
「禁止された行為を行おうとしたプレイヤーは死ぬんだぜ...ゲームの中で心停止することで...死ぬ...」
NPCではなくプレイヤーであるアンナの方も息苦しいのかアカグモの目の前で胸の谷間を海岸線のように揺らして荒い息遣いのままで彼の余計な事ばかり言う口を押さえ続けている
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PLAYER No.00 赤星雲統/アカグモ スベル
職業=新聞記者
小説家豪邸連続殺人事件 難易度C級 【解決】
CP2000 DP10000 EP'0000 トータル[12000P]
【評価★★★☆☆】絶対絶命の状況から抜け出せずに死んでしまいましたね!!証拠を手堅く集めてから推理によって道筋を立てて解決...までは良かったんですが最後の最後で失敗してしまった!!
なにより推理物語の中で官能小説やポルノ紛いの行為に及ぶなどあってはなりません!!それも公衆の面前で行うなど...言語道断です!!
なので2人のプレイヤーを物語の中で死なせることにならざるを得ませんでした!!
探偵が死ぬことも淫らな行為も許されません!!
滝に落ちても腹を刺された後でも許されません!!
死なずに頑張ってくださいの星3評価
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PLAYER No.05 名達杏奈/メイダツアンナ
職業=メイド
小説家豪邸連続殺人事件 難易度C級 【達成】
CP7000 KP10000 EP8000 トータル[25000P]
【評価★★★★☆】アナタの目の届かない所で爆発が起こってもアナタが直接に手を下してもアナタに関する行動で人が死ぬのであればポイントになる...
仕様というゲームの中のルールを突いた殺人として鮮やかであり巧みな殺人劇として完成されていましたがアナタも死んでしまった...趣味の悪さも機転の利き方も完璧だがコレは完全犯罪とは言い難いです
簡単に星5をあげることは有り得ませんがアナタの強い悪意と行動に免じて星4評価で終わらせてしまうのが妥当だと考えます
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FAKE・PAIN〜作られた真実〜 貸氏444 @Kasisisi444
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