第3話 正体
「終わったぁ…」
配信が終わって、月詠はグテっと力を抜いた。
「お腹すいた…」
パソコンを閉じて、椅子にもたれかかる。
「つっかれたぁ…声…ちゃんと変えれてたよね…」
終わった部屋は静かで暗い。
(STAR MOONは学校でも有名…声でバレたら洒落にならない。本当に笑えない)
月詠はメッセージアプリを開いてクラスのチャット場を開く。
AILI『ねえねえ!STAR MOONの初ライブみた!?』
Yu『見た見た!まじでえぐい!』
24時『声が可愛い!絵も最高だった!』
「よかった…」
気づかれていないようで、安心する。
「よし。忘れないうちに、さっさと
月詠は伸びをしてからまたノートパソコンを開く。
「えっと…
「ん?速報?」
いきなり上に出てきた速報という青い文字を見つけた。
ぴこぴこと光って目立っている。
その文字をクリックすると、長い文章が出てきた。
「…うわ…」
文の長さに、月詠は思わず顔を
中でも大きく太字の文が、思わず目に入った。
「タイトル…王子の…幼馴染…」
タイトルを見て、月詠のマウスを動かす手が止まった。
自分のヘッドホンに触れる。
「……、」
そのまま記事を読んでいく。
「………
そこまで読んで、月詠は思わず記事を閉じた。
またヘッドホンに触れる。
(なんでだろう…なぜか…頭が痛い…)
「あ…イラスト…投稿しなきゃ」
月詠はマウスを操作して自分のワークスペースに移動する。
「そうだ。もうちょい加工してからにしよ」
そんなことを思って
タッチペンを手に取った。
「えっと…ここのコントラストを上げて…全体的に明るく…いや、あえてコントラストを下げて暗くして…桜と目、あと手に加算を入れて…」
ぶつぶつ呟きながらさらに加工を加えていく。
「……そうだ。目をもう一度塗り直したい…」
目のレイヤーを消してまた塗り始める。
白でハイライトを入れた後に、さらにブラシでふわりとピンクと青紫を入れる。
「よし。あとはこれを…」
マウスを動かして、前文を打ち込んで、画像をアップロード。
「改めてみると…やっぱり…どこか…寂しそうだし…なんか…寒色系増えてるし…」
ピンク色の髪には青い光が入っていて、ワンピースのリボンも青くなっている。
それを見て軽く苦笑する。
「まぁ、これがSTAR MOONだ」
月詠は投稿ボタンをクリックした。
「おっけー。さーてと、履歴消して寝よ。って、もう12時だ。作曲とかしたかったのに…やば…明日も学校なのに…」
立ち上がって、そのまま部屋の電気を消した。
カチッ。
「やっぱり…響くな…」
ヘドホン‼︎ Veroki-Kika @Veroki-Kika
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